知的障がい者のこだわり。介護従事者として絶対に忘れてはならない障がい理解とは?
現在、和泉市(南大阪)で訪問介護の仕事をしています。カイゴミライズアカデミーの講師を務めます河野つなきです。
最近はたるんだおなかを引き締めるためにシックスパッドを購入しました。シックスパッド初めての方は気を付けてください。調子に乗って負荷レベルを上げると腹筋がつり、動けなくなります。30分前に初めてシックスパッドを初めて使った河野が証明しています。
今回は、知的障がい者の方のかかわり方について書かせてもらいます。技術面というより精神面や考え方といった話しの内容になっています。もしこのブログをみて障がい者のかたに関わる介護職員の方の参考になればと思い取り上げてみました。ただし、色々な事例がありますので参考程度に読んでいただきたいと思います。
それでは本題に入ります。
目次
・知的障がい者の方に見られるこだわりとは?
・お互いにとって良いサービスを提供するためには理解のある介護が大事です
・こだわりのある方のサービスについて~私の体験談~
・最後に・・・
知的障がい者の方に見られるこだわりとは?
知的障がいを持つ方によくみられる行為があります。それは、人それぞれで違う行為がみられ、ますが、「こだわり」といった言い方をします。「こだわり」とは、限定的な行動、興味や反復行動といったものを行うことであり、その言葉を聞かないと目的の行動が出来ない、物にこだわってしまうことにより常にその対象の物を持ち歩かなければならない。同じ行動を何度も行わなければ目的のことが出来ないといったことがみられます。
これらはごく一部であり、一人一人が違うパターンの「こだわり」がみられます。知的障がいを持っている方は、一つの物や行動や環境に執着するといった特徴があります。また、環境の変化の対応が難しいといった方も多いです。これは、人によって強い弱いがあります。ただ、一つの行動や言動や物に執着することにより、特定のこだわりができてしまいます。環境の変化の対応が難しいので、自分が思うようにならなかったときに、機嫌を悪くしたり、動かなくなったり自傷行為、他害行為といったことが起こってしまいます。
お互いにとって良いサービスを提供するためには理解のある介護が大事です
今説明していることは障がい者の方と接する仕事をしている方なら理解してくれていると思います。ただ、現場で長年働いてきて私自身思うことがあります。それは、この障がい理解に対して対応ができていない方がたくさんいらっしゃるということです。
利用者様人一人の個性としてとらえ障がい理解というものしっかりと持って現場に取り組んでいただくことが介護従事者としてプロだと私は思っています。このような思いをもって一生懸命に取り組んでいるか?いないか?それは、さーびの質の向上につながります。
こだわりのある方のサービスについて~私の体験談~
私がグループホームで働いていた時に経験した例では、ドアを何回も開けたり閉めたりを繰り返してからでないと部屋に入らないといった利用者様がいました。忙しく働いている介護職員からすると早く部屋に入ってくれないと、「仕事が進まない」「ほかの人の対応ができない」と困っていました。しかも、結構な回数を行うので長い時には5分ぐらい同じ行動をしているときもあります。介護業界に入りたての自分は、まだまだ経験がなく早く部屋に入ってほしいので、「早く行こう」と声掛けをしたり、手を引いたりといった行動をしてしまいました。すると、その方の機嫌を損ねてしまいました。次はテコで動かしても動かないほどになってしまい。自分で自分の頭をたたくといった自傷行為もみられました。本人さんに辛い思いをさせてしまったことを今でも反省しています。悪気はなくても「無知」ということは「罪」ということと感じました。
次からは、本人様のその「こだわり」の行動を終えてから、目的の行動をしてもらうように心がけてみました。普通にドアを開けて移動することを考えると時間は明らかにかかります。しかし、その方のこだわりとしっかり理解し、見守っていくことにより、動かなくなり余計に時間がかかるということがなくなりました。何より本人さんにストレスを感じさせず行動してくれました。
最後に・・・
このようなことは知的障がい者の方の支援をさせてもらううえでよくあることです。個々によってパターンは違いますが、そのパターンを把握し、しっかりと知的障がい者の方の特性として理解する必要があります。そのことを理解していなければ障がい者の方自身が機嫌を悪くさせてしまったり、介護職員として急いでいるときにその方の障害への理解が足りない為、利用者様の事を納得できない。といった考え方から、イラつきに変わり最悪の場合、虐待にもつながることもありえます。
介護の仕事は、高いプロ意識が必要です。特に重度の障害を持っている方は自分の感情や思いを他者に伝えられない場合がよくあります。そうゆう方だからこそ感情や思いをしっかり理解し、プロの介護職員として接していなかなければなりません。
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