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令和3年度ケアマ試験をケアマネ資格取得者が解説!レッスン19【保健医療サービス〜検査と数値〜】

身体検査には様々な種類があります。血液検査から心電図。またその結果による数値も重要な判断基準となります。

これらのことが健康状態とし、今後のサービスの必要度として影響していきます。また、入浴介助の準備や食事提供上の考慮など実際の現場でも必要な知識です。今回は試験の対策として必要な項目。また実際の現場でも使える知識として覚えていただけたらと思います。試験合格を目指して一緒に勉強し少しでも力になれれば幸いだと思います。それでは共に勉強していきましょう。

目次

・臨床検査について

・肝機能の数値について

・腎機能の数値について

・血算について

・血糖値について

・血清脂質について

・尿酸値について

・CRPについて

・電解質について

・心電図について

・X線検査(レントゲン)について

・まとめ、感想

臨床検査について

臨床検査とは医療機関などで行う「病気の診断」「治療効果」「健康状態」「経過の観察」などを目的に行う検査です。それらの検査についてBM Iアルブミン値など腎機能の数値や血清等が重要になります。

BM Iとは

体格を表す指標他としてBMIとして使われています。高齢者は肥満よりも低体重が生命を維持する上で重要なサインになり、6ヶ月で2から3キログラムの体重減少、あるいは6ヶ月で3%以上の体重減少がある場合は低栄養の可能性も考えられ命の危機があります。これらのことを踏まえBM Iを意識し医療機関につなげる必要があります。

BMIの計算方法

体重(kg)÷(身長(m)×身長(m)) =BMI

18.4以下であれば低体重18.5から25は標準25以上になると肥満以上のようにこの数値で体格を表すことができます。

総タンパクアルブミン値について

血清中に含まれるタンパク質の総量を血清総タンパクといいます。その主成分はアルブミンで肝臓で合成されます。アルブミン値は高齢者の長期にわたる栄養状態を把握するための数値として有効です。血清アルブミン値が3.6g以下の状態は骨格筋の消耗が始まっている可能性が考えられます。

肝機能の数値について

AST、ALTは、肝、胆道疾患の指標となる重要な検査です。ASTは肝臓以外に心臓や筋肉などの疾患で上昇します。

腎機能の数値について

クレアチニン

クレアチニンは腎機能が悪化すると高い数値になり腎機能を把握る上で重要な数値となります。また血清クレアチニンの数値と推算糸球体ろ過量から慢性腎病の進行の程度を推定することもできます。また筋肉量とも関係しており筋肉量が低下している場合には血清クレアチニンは低い数値になります。

血中尿素窒素(BUN)

腎臓の機能が悪化すると血臭尿素窒素の数値も高くなります。その他にも「脱水」「高タンパク食」「消化管出血」「悪性腫瘍」「高熱」等の消耗性疾患の場合も数値が高くなる傾向にあります。

血算について

血算は「赤血球」「白血球」「血小板」で構成されておりそれらの数値によって貧血や炎症などの判断要素になり健康状態を把握する数値となります。各それぞれの数値が少なかったり高かったりすると下記の症状が疑われます。

【赤血球】

(少ない場合)大球性貧血

【白血球】

(多い場合)細菌感染、炎症、白血病、副腎皮質ステロイド投与、悪性腫瘍、ストレス、喫煙

(少ない場合)ウィルス感染症、再生不良性貧血

【血小板】

(多い場合)炎症

(少ない場合)肝硬変、播種性血管内凝固症候群、特発性血小板減少性紫斑病

血糖値について

血糖値は「空腹時血糖値」「食後血糖値」の2つがありそれらにより数値が異なるものです。主に血糖値は糖尿病の診断の基本となる数値です

「空腹時血糖値」は正常域が110mg未満/糖尿病域が126mg以上とされています。

「食後血糖値」は正常域140mg未満/糖尿病域は200mg以上とされています。

食後の方が血糖値が上がりますので計るときの状態によって判断する数値が変わるのがポイントです。

血清脂質について

脂質に異常をきたすと動脈硬化の原因となります。総コレステロールの中でも特に悪玉コレステロール(LDLコレステロール)の数値が高ければ動脈硬化を引き起こすとされています。その反面、善玉コレステロール(HDLコレステロール)の数値が高ければ動脈硬化を予防できることが示されています

尿酸値について

尿酸値は生活習慣の乱れが原因で高い数値になります。飲酒やプリン体を多く含む食品は摂取すると上がると言われています。尿酸値が7mg以上を超えると高尿酸血症と診断される。

CRPについて

CRPとは、C反応性たんぱく質と言われこの数値が高くなれば感染症の疑いが出てきます。また、炎症性疾患における炎症の程度の判断になる数値となります。それ以外にも悪性腫瘍、関節リウマチ、膠原病などの判断数値にもなります。

電解質について

電解質とは、ナトリウム、カリウム、クロールなるのイオンのことであり最後の浸透圧を調節したりします。電解質は通常、血清中の濃度を一定に保っています。しかし脱水や水分過多、腎機能障害、降圧薬、利尿剤などの薬剤投与で異常値となることもあります。

心電図について

心電図では不整脈や心筋梗塞、狭心症などといった診断には不可欠な検査であり、脈の結滞や共通等がある場合に行われるべき検査です。不整脈や狭心症が疑われる場合は24時間心電図(ホルター心電図)の検査も行われることがあります。

24時間心電図(ホルター心電図)とは小型の心電図記録装置を身に付け、日常生活の中で心電図を記録して解析する検査のことをいいます。

X線検査(レントゲン)について

呼吸疾患心疾患の診断に使われるのは胸部X線検査です。結核、肺炎などの感染症や肺気腫、慢性閉塞性肺疾患についても有効な検査です。その他にも腹部X線検査があり、イレウス、消化管穿孔、尿路結石の判断基準にはなります。

頭部CT検査は、脳血管障害、頭部外傷の診断に使用されます。

まとめ、感想

いろいろな検査がありその検査の数値によって疑われる症状が違います。ケアマネージャーの試験にはそのポイントをしっかりと把握し覚えておく必要があります。

またその病気が疑われる際にはどのような観察点が大事なのか?バイタルは正常なのか?と言うところもポイントになります。例えば慢性閉塞性肺疾患や肺気腫などの疾患を持っている方でしたら血中飽和濃度(SPO2)の数値も重要になってきます。またそれらのバイタルの数値については違うブログでも投稿していますのでこちらを参考にしてください。

【バイタルサインについて】

試験まで1週間の期日を切りました。ここからが踏ん張り時です。引き続き気合を入れて試験では1点でも多く点数が取れるよう勉強していきましょう。それが合格する近道です。

本日もケアマネ試験の勉強お疲れ様でした。

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