和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン21「社会の理解〜介護の歴史〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回は介護福祉士試験範囲である「介護の基本」についてまとめていきます。その中でも、介護の歴史や現在、日本が抱える介護問題の背景などについても

目次

・介護の歴史について

・日本の介護に関する問題

・介護サービスの動向

・まとめ、感想

介護の歴史について

もともとの我が国での介護とは、近所付き合いや家族介護など身近な人たちの生活の中での助け合いや、社会的な集団として相互に助け合うといったところから始まりました。近代では介護問題も多く、制度を導入することにより社会全体として介護の深刻化にならないよう定められています。

それでは介護の歴史について学んでいきましょう。

【家族や篤志家等による介護(1963年より前)】

1963年(昭和38年)以前は、国の救済制度は乏しく、家族や篤志家(とくしか)などによる介護が中心で行われていました。

※篤志家とは、慈善事業や社会奉仕を熱心に行ったり支援したりする人のことであり、今でいうボランティアの位置づけである。

【老人福祉法1963年】

1963年(昭和38年)に老人福祉法の制定がされました。これにより各種高齢者施設が設置され、「介護職」としての位置づけの仕事が登場しました。当時の特別養護老人ホームは「収容の場」と位置づけられ、入所条件は下記の通りになります。

①65歳以上

②身体上又は精神上著しく欠陥があるもの

③常時の介護を必要とし居宅でこれを受けることが困難なもの

とされました。

【社会福祉士及び介護福祉士法(1987年)】

1987年(昭和62年)に「社会福祉士及び介護福祉士法」が制定されました。福祉の専門職として確立され介護職の定義が定められました。

また「社会福祉士及び介護福祉士法」に関しては、下記の投稿にまとめてますので参考にしてください。

≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン2「人間尊厳と自律〜人権〜」≫

【介護保険法(1997年】

1997年(平成9年)に介護保険法が制定されました。同法に基づき高齢化に伴う医療費増加の解消や介護サービスの格差解消などを目的とした介護保険制度が2000年(平成12年)より施行されます。

また介護保険法に関して、法改正も含め覚えておく必要があります。下記のページを参考にしてください。

≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン10「社会の理解〜介護保険の概要〜」≫

日本の介護に関する問題

【少子高齢化と老々介護】

日本は少子化が進んでいます。1997年(平成9年)には14歳以下の人口が65歳以上の人口を下回った社会「少子社会」になりました。

1970年(昭和45年)には高齢化率が7%を超え高齢化社会」

1994年(平成6年)には、高齢化率が14%を超え高齢社会」

2007年(平成19年)には、高齢化率が21%を超え超高齢社会」

2025年には、高齢化率は30%を超えると予想されています。

また、「令和2年国民生活基礎調査」によると65歳以上の者がいる世帯は、全世帯の49.4% (2558万世帯)となっております。

介護サービスの動向

核家族化、少子高齢化により要介護者の家族が介護を行うには困難な社会になってきました社会全体で介護サービスを分担し、介護を担っていこうという動きが進んできたことにより介護保険制度がスタートしました。介護保険制度では、措置制度から利用契約制へと変わりました。

「2015年高齢者介護(高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて)」の高齢者の理念では、介護保険制度が目指す「自立支援」と、その根底にある「尊厳の保持」とされました。

まとめ、感想

今回は日本が抱える問題と介護の歴史についてまとめていきました。様々な問題を解決するために今の介護保険制度があります。その背景とともに介護保険の内容、そして改正された年とともに覚えて試験に臨んでください。介護保険制度は出題される傾向の高い分野です。

本日も勉強お疲れ様でした。

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