和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン52「生活支援技術〜食事の提供方法〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲の中から生活支援技術」について解説していきます。今回の解説は疾患を伴う利用者に対しての食事の提供の注意点やポイントについてまとめていきます。

目次

・慢性腎不全の疾患に対する食事

・糖尿病の疾患に対する食事

・低栄養状態に対する食事

・高齢者の食事の注意点

・脱水について

・まとめ、感想

慢性腎不全の疾患に対する食事

慢性人不全とは、3ヶ月以上にわたって腎機能が低下した状態のことをいいます。慢性腎不全の食事の調理方法は、油を活用するなどして必要エネルギー量を確保しつつ、タンパク質、塩分、カリウム、リンを制限した食事を提供する必要があります。

【慢性腎不全の利用者が控えるべき食品】

タンパク質を多く含むもの。肉、魚、卵、乳製品など。

塩分を多く含むもの。味噌汁、漬物、かまぼこのような練り製品など。

カリウムを多く含むもの。野菜、海藻など。野菜は加熱することでカリウム量を減らすことができます。生野菜は控えましょう。

糖尿病の疾患に対する食事

糖尿病のポイントは血糖値のコントロールです。血糖値が上がらないよう1日3回規則正しくバランスの良い食事をとることが大切です。お菓子やアルコール類などの取りすぎによる脂肪や糖分の過剰摂取には気をつけます。

低栄養状態に対する食事

血清アルブミン値が3.5g/dL以下の状態を低栄養状態といいます。血清アルブミンとは、血液の血清中にあるタンパク質の1種です。この数値を基準とし栄養状態の判断をします。

高齢者の食事の注意点

これに伴い味覚の変化や咀嚼力の低下など様々な能力の低下が見られます。それらについて注意点をまとめていきます。

【味覚機能の低下】

味が感じにくいので調味料により味を濃くしたりする事は、塩分や糖分の過剰摂取につながりますので、ダシを効かせたり、香菜を活用したりします。また、亜鉛を多く含む食品も摂取すると良い。口腔ケアもしっかり行います。

【咀嚼力の低下】

イカや硬いに肉などは噛みやすい大きさに切ったり、肉はミンチを使用したりします。調理方法の工夫が必要です。

【唾液分泌量の低下】

水分をしっかりと取り咀嚼の回数を増やします。パンのようなパサパサした食品は食べにくいので米の方が良い。

【消化機能の低下】

咀嚼回数を多くし、唾液がよく出る食品を検討します。

【便秘】

食物繊維や乳酸菌を多く含む食品を取り、腸の蠕動運動を促します。食事の量を減らすとさらに便秘がひどくなりますので注意する必要があります。水分をこまめに摂取します。

脱水について

体の中の水分やナトリウムの電解質が不足することによって脱水が起こります。水分摂取量の不足によって起こることが多い。しかし、発熱下痢利尿剤の過剰投与などでも起こります。人の体は一般的に1日に約2500m L水分摂取が必要とされます。人体の約60%は水分で構成されています。

【脱水症状の判断基準】

①口腔内や舌、唇が乾燥している。

便秘、下痢の症状が見られる。

③尿の量が減っている。

④意識がもうろうとしている。まためまいがある。

⑤発熱がある。

⑥食欲がない。体重が減る。

脈が速くなる。

【脱水の予防】

脱水症状を予防するためには、こまめな水分補給を心がける必要があります。水分を摂取すれば排尿の回数が増えます。その為に排泄環境を整えて安心してもらう必要もあります。また高齢者の場合は喉の渇きが感じにくいため水分摂取量が少ない場合こちらから声掛けする必要もあります。飲み物だけではなく、食事からも水分を取れるような汁物、きゅうり、スイカなど献立の工夫も重要です。衣服や温度、湿度などの外的な要因の管理も大切です。

アルコールコーヒーは利尿作用があるので脱水予防としての水分補給には適しません

まとめ、感想

今回は食事についてまとめていきました。食事にはいろいろな効果があります。また、身体的だけではなく、精神的な作用としても関係しています。おいしいものを食べる。それが活気へとつながります。また、病気に対しては、様々な工夫や考慮した献立が必要です。

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