令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン60「生活支援技術〜洗濯〜」
どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回の投稿も介護福祉士の試験範囲から「生活支援技術」について解説していきたいと思います。今回はタイトルにもあるように生活援助の中に含まれる「洗濯」や「繊維の種類」についてまとめていきます。
目次
・洗濯について
・繊維の種類について
・まとめ、感想
洗濯について
洗濯には、「手洗い」「洗濯機で洗う」「ドライクリーニング(乾式洗濯)」などがあります。どの選択方法を選ぶかは、服についている洗濯表示に従うようにします。洗濯表示は、日本工業規格(JIS)によって規定されています。
【ドライクリーニング】
ドライクリーニングは、油性の汚れを落としやすく、水ではなく有機溶剤で洗濯するので毛や絹など水分を含むことで膨潤し、型崩れする衣類に適しています。また、汗や血液などの水溶性の汚れは落ちにくいです。
【洗剤の効果】
洗剤の主成分は界面活性剤であり、汚れになじみやすい親油基、水になじみやすい親水基の2つの効果を併せ持っている。洗剤を多く用いれば汚れが落ちるわけでは無いので、表示されている量を確認して使用する必要があります。また洗濯の際には、肌触りを良くする柔軟剤、最汚染を防止する分散剤、汚れを落としやすくする洗浄力増強剤などを併用する場合もあります。
【洗剤の種類】
《石鹸》
弱アルカリ性であり、綿、麻、合成繊維などに適しています。
《合成洗剤(弱アルカリ性)》
弱アルカリ性であり、綿、麻、合成繊維などに適しています。
《合成洗剤(中性)》
中性であり、綿、麻、合成繊維、毛、絹などに適しています。
【漂白剤】
漂白剤は、繊維についた汚れやシミの色素を分解して無色にします。黄ばみや黒ずみが生じた衣類を白くしたいときには漂白剤や蛍光増白剤を使用します。漂白剤の種類には以下の通りです。
《酸化漂白剤(塩素系)》
綿、麻、アクリル、レーヨン、ポリエステル、キュプラの白い医療に使えます。酸性タイプのものと混ぜると危険です。
《酸化漂白剤(酸素系)》
水洗いできる白い衣類、色物の衣類、柄物の衣類の繊維製品。毛や絹の衣類にも使えます。冷水より温水の方が効果が高くなる。
《還元漂白剤》
すべての白い衣類に使えます。酸化漂白剤で落とせないシミを落とします。
※蛍光増白剤とは、目に見えない紫外線を吸収して目に見える青紫の光に変えることで、衣類を白く見せる染料。
【シミ抜き】
簡単な染み抜きの場合には、洗濯前に処置を行います。応急処置としてはティッシュペーパーや水を含ませたハンカチで抑えたりします。シミ抜きのポイントは以下の通りです。
《水溶性の汚れの場合》
醤油やソース、コーヒー、ジュースなどの水溶性の汚れには、水をつけた綿棒や歯ブラシで、シミの周辺から中心に向けて叩くように汚れを落とします。
血液も水溶性の汚れだが、血液の場合は、台所用洗剤を水に溶かしてシミの周辺から中心に向けて叩きます。
《水油混合の汚れの場合》
ドレッシングやカレー、ミートソースなどの汚れには台所用洗剤を水に溶かして、シミの周辺から中心に向けて叩いて汚れを落とします。
《油性》
口紅やクレヨン、チョコレート、襟についた垢に対しての汚れは、ベンジンを使い、その後、洗濯用洗剤を使って汚れを落とします。
繊維の種類について
繊維の原料の種類は、大きく分けて「天然繊維」と「化学繊維」の2つに分けられます。また、吸湿性の良い「親水性繊維」と吸湿性の悪い「疎水性繊維」にも分けることができます。
【天然繊維】
綿、麻、毛、絹の種類があり、吸湿性に優れている親水性の繊維である。
【化学繊維】
レーヨン、キュプラ、ビニロン、ナイロン、ポリエステル、アクリルの種類があります。レーヨン、キュプラ、ビニロンは親水性に優れているが、ナイロン、ポリエステル、アクリルは疎水性の繊維です。
化学繊維は、石油から作られているので火に弱いといった特徴があります。
まとめ、感想
今回は訪問介護で行われる生活援助の中でも洗濯に関する内容についてまとめました。我々にとっても身近な知識です。間違った選択で洗濯をしてしまうと、利用者の大事な服を変形させてしまったりし、着れなくなってしまうこともありクレームにつながりますので注意が必要です。
しっかりと衣類についている表示を確認し、洗濯する必要があります。
タグ:クリーニング,介護福祉士,洗濯,生活援助,繊維,衣類
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