和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン94「認知症の理解〜認知症の行動・心理症状〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲について解説していきたいと思います

今回、解説していく内容は「認知症の理解」の中から認知症の人の特徴的な心理・行動症状(BPSD)について解説していきたいと思います。

目次

・認知症が及ぼす心理症状

・認知症が及ぼす行動障害

・まとめ、感想

認知症が及ぼす心理症状

初期には不安や気分の沈みといった精神症状が多く、中等度になると幻覚や妄想が見られることもあります。それではどのような症状が見られるか具体的にまとめていきましょう。

【感情面】

不安、気分の沈みが現れます。また、感情失禁(感情が抑えられなくなる)は脳血管性認知症に多く見られます。

【意欲面】

意欲低下、無関心、無気力、何もしないでいる無為などの症状が現れます。

【知覚面】

幻覚、錯覚の症状が現れます。幻覚とは存在しないものを知覚すること。錯覚とは存在するものを誤って認識する事です。また、レビー小体型認知症では、現実的で繰り返し起こる幻視が特徴的です。

【思考面】

妄想、誤認などの症状が見られます。認知症の妄想は「財布を盗まれた」「誰かが部屋に入ってきた」「食事に毒が入っている」などの被害感があるのが特徴です。これらの妄想は、記憶障害とも関係している。

【睡眠面】

日中の傾眠、夜間の不眠の症状が見られます。初期に抑うつ気分が表面化しているときには、中途覚醒と早朝覚醒が混在した不眠が見られることが多い。

認知症が及ぼす行動障害

【徘徊】

徘徊とは、目的もなくウロウロと歩き回ることです。また、夜間に徘徊することを夜間徘徊といい、介護者に対して大きな負担となります。徘徊のリスクとして、行方不明、転倒によるケガ、夏場の脱水症状や熱中症、冬場の低体温症などが考えられます。

【常同行動】

同じ行動を繰り返すことを指します。前頭側頭型認知症(ピック病など)で見られることが多く、同じ食事内容をしか食べないといったようなことがそれらにあたります。行動、言動をよく観察し分析することにより、行動の背景を理解する必要があります。

【失禁】

尿意、便意を感じた後、トイレの場所や使い方がわからず間に合わなくなることから始まる場合もあります。

まとめ、感想

認知症になると、中核症状は初期から少しずつ進行して認知症患者に基本的にみられる症状です。認知症の行動・心理症状(BPSD)は、認知症の原因疾患により違った症状がみられます。また、環境に左右されやすいため、適切な環境整えることが大切です。しっかりと利用者様の観察を行い、適切な環境や支援を整えていき、不安感や不快感等を取り除いていくことが重要ということです。認知症の方の行動や考えを抑制、禁止するとさらに不安感を助長させてしまう可能性もあるので注意が必要です。

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