和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン105「障害の理解〜肢体不自由〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回、解説していく内容は介護福祉士の試験範囲から「障害の理解」について解説していきたいと思います。今回、解説していく内容は肢体不自由の原因疾患や適切な支援について解説していきます。

目次

・肢体不自由の原因疾患①「関節リウマチ」

・肢体不自由の原因疾患②「脳性麻痺」

・肢体不自由の原因疾患③「脊椎損傷」

・脊髄損傷の症状

・まとめ、感想

肢体不自由の原因疾患①「関節リウマチ」

関節に炎症が起こり、痛み、動きの制限などが生じます。関節に負担をかけないよう自助具を使用し、自立度を保つ必要があります。また、関節リウマチは女性に多く朝の関節のこわばりが特徴的です。介護保険の特定疾患の1つです。

肢体不自由の原因疾患②「脳性麻痺」

受胎から生後4週間以内に生じた非進行性の脳病変による運動と姿勢の障害です。病型により運動障害に特徴があります。障害の重症化や二次障害予防のため適切な姿勢管理を行う必要があります。脳性麻痺の病型は以下の5つです。

【痙直型】

筋緊張が亢進し、関節が固定化し変形を起こします。脳性麻痺で最も多い病型です。

【アテトーゼ型】

意思とは無関係に手足が動く不随意運動が特徴的です。下肢より上肢に見られることが多い。

【強直型】

関節の動きが硬く動作が遅いのが特徴的です。筋の収縮が持続するため、手足を動かそうとしても抵抗感がある。

【失調型】

平衡感覚に障害があり、自立歩行ではバランスを崩し転倒しやすい。

【混合型】

異なる病型が混合しているもの。痙直型とアテトーゼ型の混合が最も多い

肢体不自由の原因疾患③「脊椎損傷」

外傷などによる脊髄損傷は、損傷部位により障害が異なります。脊髄損傷の種類と麻痺の部位は以下の通りになります。

【頸髄損傷】

四肢麻痺

【胸髄損傷】

体幹、下肢麻痺(対麻痺)

【腰髄損傷】

下肢麻痺(対麻痺)

以上のように損傷部位が上位部分になるほど障害の程度も重症化します。また、上記3つの部位すべてに排尿障害が見られます。

脊髄損傷の症状

【運動・知覚障害】

知覚麻痺があるため、同じ部位の皮膚が圧迫されやすく、褥瘡が生じやすい。

脊髄損傷部位が頭に近いほど麻痺の範囲が広くなり、褥瘡になりやすい

【発汗障害】

発汗されず、体内に熱がこもり、体温調整ができなくり熱が体内にこもるうつ熱が起こります。うつ熱の対応として、冷房を使用する、濡れたタオルで冷やすなどがあります。

【排便・排尿障害】

尿路感染防止のため、陰部の清潔を保ち、水分摂取に留意して、残尿は減らすようにする。

【起立性低血圧】

起立性低血圧の対応は、頭部を心臓の高さと同じにする、または下げるようにする

【自立神経過反射】

麻痺した膀胱の充満や便秘などにより、自律神経過反射が起こり、血圧が上昇する。

まとめ、感想

厚生労働省の調査によると、在宅の身体障害者(児)の約4割が肢体不自由とされています。支援者としてのかかわりは、利用者が出来ることを見つけて、残存能力を生かし、自立度を保つように支援することが重要です。また、それにより自分の役割を持ってもらいQOL(生活の質)の向上も図っていくことも大切です。

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