和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン115「こころとからだのしくみ〜感情と記憶〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲からこころとからだのしくみ」について解説していきたいと思います。今回解説していく内容は人間の感情と記憶についてまとめていきます。

目次

・人間の思考

・感情・気分・情動

・記憶の3つの過程

・記憶の分類(保持時間の違いによる分類)

・記憶の分類

・意欲(欲動)と動機付け

人間の思考

一定の目標に向かい、その目的に合った考えを次々と思い起こしながらこれらを結びつけて判断や推測によって課題を分析していく心の活動のことを思考といいます。

思考は、様々な経験や外部からの刺激を受けて成長していきます。

感情・気分・情動

【感情】

快・不快、喜怒哀楽などの自分の意識の状態のことを感情といいます。

【気分】

特別の対象を持たず、比較的長く続く感情の状態のことをいいます。

【情動】

外界の刺激で短時間に激しく起きる感情の変化のことをいいます。

【感情・気分・情動に関係する障害】

人間のこころがに障害をきたすと気分障害(うつ病、双極性感情障害など)に関係することもあります。気分の異常な落ち込みや高揚が一定期間以上続く病気であり、気分が沈み、物事への関心などが低下して行動や動作が緩慢になった状態をうつ状態と呼びます。

双極性感情障害の発症は、20〜30歳代がピークとなっています

また、高齢者の気分障害の特徴としては、若年者と比べて著しい抑うつ気分が少ないこと、感情の調整が難しく、すぐに泣いたり、怒ったりすることなどがあげられます。

記憶の3つの過程

【記銘】

覚え込むこと。

【保持】

覚えた内容を脳内で保存しておくこと。

【想起(再生)】

保持している情報を必要に応じて取り出すこと。

記憶の分類(保持時間の違いによる分類)

【感覚記憶】

感覚器に入ってくる刺激情報

【短期記憶】

数字の複唱や電話番号のようにその瞬間は覚えていても、何もしなければすぐに忘れてしまう記憶。

【長期記憶】

子供のときの経験や生活歴のように長期間保持されている記憶。

記憶の分類

記憶の分類には保持の長さと内容の性質の違いにより大きく陳述記憶」「非陳述記憶」の2つに分かれます。

【陳述記憶(言葉で表現できる記憶)】

陳述記憶にはエピソード記憶意味記憶があります。

《エピソード記憶》

個人的な経験や過去の出来事に関する記憶特定の日時や場所と関連付けて記憶されます。「昨日は何をしたか」「今日は誰とどこに行ったか」など

《意味記憶》

一般的な情報に関する記憶言語とその意味を結びつける作業により得られた記憶のこと。「地名」「日付」「物の名称」など

【非陳述記憶(言葉で表現できない記憶)】

《手続き記憶》

動作に関する身体的反応の記憶です。技能などの「体で覚えた」記憶のこと。「自転車の乗り方」「泳ぎ方」など

《プライミング》

いちど経験したある情報を無意識に留めておくことにより、次に経験した際、素早く対応することを可能にするための記憶のこと。「日常の何気ない動作や行動」など。

意欲(欲動)と動機付け

意欲は、要求と意思を含め、人を行動に駆り立てる力の中で、統制力を含むまでのレベル。動機付けは要求によって行動を起こし、それを維持し、一定の方向に導く過程である。

【外発的動機づけ】

外部からの賞罰による動機付け

【内発的動機づけ】

目標や行為そのものへの興味・関心のように内部からの知的好奇心などによる動機づけ

まとめ、感想

人は、外部環境からの刺激を受け、感情とともにその意味を認識し、記憶している経験との照合を行い、その結果に基づいて行動をとります。これらの一連の過程は脳で行われ、思考、感情・気分・情動、記憶、適応機制などの心の働きとして現れることも理解しておく必要があります。

適応機制に関しては違うページで詳しく解説していますので、下記のページを参考にしてください。

≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン116「こころとからだのしくみ〜適応機制〜」≫

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