和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン116「こころとからだのしくみ〜適応機制〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲から「こころとからだのしくみ」について解説していきたいと思います。今回、解説していく内容は適応機制についてまとめていきます。

目次

・適応機制(防衛機制)について

・まとめ、感想

適応機制(防衛機制)について

適応とは、個人と環境との関係を表す概念。個人の要求が環境と調和し満足を感じている状態のことです。

また、適応機制とは要求不満や不快な緊張・不安から自分を守り、心理的満足を得ようとする無意識な心の働きかけのことです。

適応機制は以下の通りです。

【抑圧】

容認しがたい要求や感情を思い出さないように抑えつけ、意識に上がらせないようにする。

例:無意識のうちに忘れてしまう。

【逃避】

不安、緊張、葛藤などから逃げ出すことによって、自己の安定を求める。

例:白昼夢、空想や疾病等に逃げる。

【退行】

より以前の発達段階に逆戻りして、未熟な行動をとり目の前の状況から逃げようとする。

例:幼児の赤ちゃん返り。上司に怒られて泣くなど。

【代償】

本来の目的が得られない時、獲得しやすい代わりのものに要求を移して我慢する。

例:第二志望の大学に行く。

【補償】

ある一面での劣等感を、他の面での優越感で補う。

例:勉強が苦手なので得意なスポーツに励む。

【合理化】

自分に都合の良い理由付け、言い訳をすることで、自分の失敗や欠点を正当化する。

例:テストの失敗を風邪をひいたせいにする。

【昇華】

社会的に要因されない要求や衝動を、社会的に認められる形で見出そうとする。直ちに実現できない要求を、価値ある行為に置き換えようとすることである。「置き換え」の一形態である。

例:失恋の悲しみを小説に書く。攻撃的要求を格闘技に向けるなど。

【同一化(同一視)】

満たせない願望を実現している他者と自分とを同一化し、まるで自分自身のことのように代理的に満足する。

例:タレントの格好をまねる。

【投射(投影)】

自分の容認しがたい欲求や感情を他者の中にあると考えて、それを指導・避難する。

例:自分が嫌いな人に嫌われていると思う。

【置き換え】

ある受け入れがたい要求や負の感情などを、他の対象に向けて表現する。

例:八つ当たり。

【反動形成】

知られたくない要求・感情と正反対の行動をとることによって、本当の自分を隠そうとする。

例:嫌いな上司を褒める。苦手意識のある利用者に対し、過剰に優しくなるなど。

まとめ、感想

このように人間が無意識で行う心の防御を適応機制といいます。適応機制の内容はもちろんのこと。具体的な行動や具体例なども試験では問われることがありますのでセットで覚えておく必要があります。

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