令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン127「こころとからだのしくみ~血液とリンパ~」
どうも。カイゴライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲から引き続き「こころとからだのしくみ」について解説していきたいと思います。
今回、解説していく内容は血液とリンパに関して詳しくまとめていきます。
目次
・血液とは
・リンパとは
・まとめ、感想
血液とは
体重の7~8%を占める血液は、酸素と二酸化炭素の交換、栄養や老廃物の運搬、体温の調節作用など、様々な働きをしています。それでは血液についてまとめていきます。
【血液】
体重の7~8%を占めています。動脈血は鮮紅色で、静脈血は暗赤色をしています。血液は骨髄で作られます。
血液の成分は「血症55%」「血球45%」です。
血漿は、水分とタンパク質から構成されています。
血球は、白血球・血小板・赤血球から構成されています。
【血漿】
血漿は、血清とフィブリノゲン(繊維素原)からなり、血液量、
【赤血球】
酸素を運ぶ血色素(ヘモグロビン)を有するので、血液が鮮紅色になります。血色素量の不足は、貧血に関係します。貧血の目安は、ヘモグロビン濃度が男性 13g/dL以下、女性 12g/dL以下である。
【白血球】
顆粒球、リンパ球、単球があります。
顆粒球には好中球、好酸球、好塩基球があります。
顆粒球と単球には食作用があり、細菌感染があると増えます。
※食作用とは、体内に侵入してきた細菌などの異物を細胞内に取り込んで処理する働きのことです。
【血小板】
血液凝固に関係します。
リンパとは
リンパ管を流れるリンパ(液)の流れが悪くなると老廃物が留まることになり足のむくみなどが見られます。
またそれらが進行してくると骨髄性白血病や悪性リンパ腫といった病気も発症します。それではリンパに関係する器官について説明していきます。
【リンパ管】
毛細リンパ管が合流して太くなったもの。リンパ節を経由して合流し、最後はリンパ本幹となり静脈に注ぐ。
【リンパ(液)】
リンパ管の中にある弱アルカリ性の液体。免疫反応に関わるリンパ球を含む。
【リンパ球】
B細胞とT細胞があり、高齢者はT細胞の働きや数が衰えるために感染症や自己免疫疾患が多くなります。その他、細菌や異物を取り込む食作用を行うリンパ球もあります。
【B細胞とT細胞の働き】
《B細胞》
T細胞の指令で分裂増殖し、免疫抗体を産出します。
《T細胞》
免疫系全体での司令塔的役割を担い、免疫機能の調整を行います。
人体と体液の比率
人体の重量約60%は体液が占めます。体液の約3分の2は細胞内に、残りは細胞外にあり、細胞内外の物質を交換する働きを持ちます。
まとめ、感想
今回は血液とリンパについて解説していきました。また、リンパの流れは寝たきりの利用者の場合、歩行しないことにより刺激が減少するために老廃物もたまりやすく足のむくみが見られることも多い。血液の成分とまたその役割、ともにリンパの働きも理解し、試験に励んでください。