和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン155「医療的ケア〜経管栄養とは〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲について解説していきます。

今回、解説していく内容は「医療的ケア」の分野から経管栄養について解説していきたいと思います。

目次

・経管栄養とは

・経管栄養のしくみと種類

・まとめ、感想

経管栄養とは

経管栄養は、口から食事を摂取できない、あるいは摂取が不十分な人の消化管内にチューブを挿入して、栄養補給を行う方法です。

【経管栄養が必要な状態】

嚥下障害が起きている状態で「飲み込むときにつかえる」「むせる」などの症状がみられる場合や誤嚥による気道の閉塞や下気道感染症(肺炎)を繰り返している場合に対象となります。

また、意識状態が低迷している寝たきりの場合にも対象になります。

【栄養不良の症状】

「空腹感」「無気力」「頭重感」「四肢の冷感」「貧血」「消化機能・免疫力の低下」「体力減少」「血清タンパク質の減少」「お腹がふくれて顔がむくむ」「目がうつろ」「髪の毛が色あせる」「体重や身長が増えない(子供の場合)」

摂取量が足りていても、それが十分に吸収・利用されなければ、栄養不良の状態になります。

経管栄養のしくみと種類

チューブを挿入した経路により、「胃ろう経管栄養」「腸ろう栄養」「経鼻経管栄養」などがあります。

【胃ろう経管栄養】

《しくみ》

腹部に小さな穴を開けて、直接に栄養剤を注入します。

《利点》

①チューブが抜けにくい。②チューブの交換が4〜5ヶ月ごとでよい。

《欠点》

①利用者の状態などによっては、胃・食道の逆流が起こりやすい

【腸ろう経管栄養】

《しくみ》

空腸に小さな穴を開けてチューブを留置して、または胃ろうからカテーテルを通し、その先端を十二指腸また空腸に留置して、栄養剤を注入します。

《利点》

胃・食道の逆流が起こりにくい

《欠点》

胃ろうより細く長いチューブでゆっくり注入する必要があるため詰まりやすい

注入速度が速いと、下痢や急激な高血糖症状を起こしやすくこれによってインスリンが過剰に分泌され、低血糖症状を起こすこともあります。

【経鼻経管栄養】

《しくみ》

左右どちらか一方の鼻腔から胃にチューブを挿入留置して、栄養剤を注入します(十二指腸、空腸に留置する場合もあります)

《利点》

チューブの挿入、抜去が容易であるため、一時的な場合に有効。

《欠点》

①鼻腔・喉の違和感や不快感を感じやすい。

チューブが抜けやすくて、詰まりやすい

まとめ、感想

このように、口から十分な栄養を摂取できない方が経管栄養を使用します。また、経管栄養と同時に口から摂取できるため栄養量が足りない方にも使用されることがあります。

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