和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン158「医療的ケア〜経管栄養の実施手順〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲から「医療的ケア」について解説していきたいと思います。今回、解決していく内容は、経管栄養の実施手順についてまとめていきますます。

目次

・経管栄養を行うための必要物品

・経管栄養の実施

・経管栄養実施手順

・経管栄養に伴う観察と確認

・経管栄養に必要なケア

・まとめ、感想

経管栄養を行うための必要物品

胃ろう・腸ろう・経管栄養の場合の必要物品は、イリゲーター(栄養剤を入れる容器)、栄養点滴チューブ、50mLのカテーテルチップシリンジ、計量カップ、点滴スタンド、常温に近い温度の経管栄養剤である。温度が低すぎる経管栄養剤では、下痢を起こしやすくなります

経鼻経管栄養は、上記に加えて経鼻経管栄養チューブの栓が必要です。

感染症が疑われる利用者の場合は、使い捨て手袋準備します。

栄養剤の注入終了時には、使った物品の洗浄と消毒を毎回行います。

経管栄養の実施

【必要物品の準備・設置の留意点】

①手洗い後に必要物品を準備する。

②経管栄養剤は、原則として常温に近い状態で使用します。栄養剤の温度が低い場合は、人肌程度に温めます。

③イリゲーター、栄養点滴チューブ、カテーテルチップシリンジは、利用者専用のものを使用します。

イリゲーターに直接、日光が当たらないように、ベッドの位置調整や遮光をします。

⑤原則として注入部位より50cm程度の高さから滴下出来るように点滴スタンド等の高さを調整します。

⑥栄養チューブのねじれや圧迫がないように、周囲の環境を整えます。

【利用者の準備】

①利用者には十分な説明をして同意を得る。

②体温、呼吸、ろう孔の周囲の状態、チューブの抜けや固定状態などを確認します。異常があれば、速やかに医師・看護職に伝えます。

③栄養剤が逆流することがないよう、医師・看護職の指示に従って、半座位の姿勢に体位を整えます。半座位にできない場合は、医師・看護職と相談し適切な体位にします。

スクリーンやカーテンで利用者のプライバシー保護につとめます。

経管栄養実施手順

【①「確認」】

手順1:栄養剤と利用者の本人確認をします。

手順2:栄養チューブの状態確認をします。

《胃ろう・腸ろうの場合》

栄養チューブがねじれていたり折れたりしていないか、固定が外れていないかを確認します。

《経鼻経管栄養の場合》

栄養チューブが胃の中に挿入されているかは、看護職が確認します。

【②「接続」】

手順3:栄養点滴チューブ(または半固形化栄養剤の注入接続口)の先端と胃ろう・腸ろう・経鼻経管栄養チューブが外れないようにしっかりと接続します。

手順4:利用者の体や環境整えます。

【③「注入」】

手順後5:利用者に注入を開始する旨を声掛けしてから注入を開始します。経管栄養や標準的な注入速度は1時間あたり200mLであるが、利用者の状態や栄養剤の濃度等により医師から指示されますので、滴下速度には個人差があります。

《胃ろう・腸ろう・経鼻経管栄養の場合》

クレンメをゆっくり緩め、点滴筒と時計を見ながら滴下数を合わせます。注入速度が速いと下痢や急速な高血糖症状を引き起こし、遅いと利用者の拘束時間が長くなり活動が制限されます。

手順6:適切に注入が始まったことを利用者に伝え、注入直後、注入中の状態を観察します。

【④「終了」】

手順7:利用者に栄養の注入が終了したことを伝えます。

手順8:接続を外します。

手順9:胃ろう・腸ろう・経鼻経管栄養チューブからカテーテルチップシリンジに入れておいた白湯(30〜50mL)をゆっくりと注入します。

手順10:胃ろう・腸ろう注入口のストッパー(栓)とボタンの蓋、または経鼻経管栄養チューブの蓋を確実に閉める。

手順11:栄養チューブをしっかりと固定する。

手順12:注入後は、注入物の嘔吐や食道への逆流防止のために上半身を起こした姿勢を30分〜1時間保ちます。

以上が経管栄養の実施手順になります。実施前には、石鹸と流水で手指を洗浄します。経管栄養チューブ内に栄養剤や白湯が貯留していないかも確認が必要です。

利用者についているチューブ固定部分のテープの貼り直しは、介護福祉職はしてはいけません

経管栄養に伴う観察と確認

経管栄養中から直後は、利用者の表情や状態に変化がないかを観察・確認します。異常がある場合やいつもと違う場合は、一旦、注入を止めて医師・看護師、報告します。

観察する項目は次のようにになります。

【栄養剤注入中の観察項目】

利用者の表情や状態(気分不快・腹部膨満感・嘔気・嘔吐・腹痛・呼吸困難等)、利用者の体位、滴下の状態、(滴下の速度、チューブの屈曲・接続の緩み・ねじれ・つまりの有無等)、経管栄養チューブ挿入部からの栄養剤の漏れ等です。

【栄養剤注入直後の観察・確認項目】

①しゃっくり②嘔気、嘔吐③むせ込み④腹部膨満感⑤腹鳴(お腹が鳴る)の違和感⑥呼吸困難⑦利用者の体位⑧排ガスの有無⑨尿意・便意など

経管栄養に必要なケア

経管栄養に伴うケアとしては、消化機能を促進するケア体位を整えるケア口腔内や鼻のケア胃ろう部・腸ろう部のケアがあります。それぞれのケアのポイントは次の通りになります。

【消化機能促進するケア】

①腸蠕動を促すため、運動や歩行を支援します。

②食事の内容、量、時間を適切に管理します。

【体位を整えるケア】

①半座位の姿勢をとって注入を行います。

【口腔内や鼻のケア】

①注入直後には口腔ケアを行わない。

【胃ろう部・腸ろう部のケア】

①チューブ固定部分の皮膚のかぶれや水疱ががないかを確認し、異常があるときは医師・看護職に相談します。

②入浴後や清拭後は、医師・看護職の判断・指示のもと、保湿クリームを塗るなどのケアを行います。

④胃ろう・腸ろう栄養チューブは、癒着や圧迫を防止するため、原則として看護職が1日に2〜3回させます回転させます。

まとめ、感想

経管栄養の注入時間は、長くかかるためしっかりと利用者に説明する必要があります。

また、経管栄養を行う前に排泄の有無も確認しておく必要があります。経管栄養注入後は、腹圧が上昇するため、尿意を強く感じやすくなります。

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