知ってて得!「す」から始まる介護現場で役立つ用語集
どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も恒例の「す」から始まる福祉、医療に関わる専門用語について解説していきたいと思います。この投稿を介護、医療の現場で活躍する方の参考になればと思い今回もしっかりと解説していきますね。
【随意運動】
手を上げる、歩く、走る、つかむなど自分の意思によって行われる運動のことです。随意運動を行う筋肉には骨格筋、皮筋、外眼筋、咽頭筋などが存在します。
【遂行機能障害】
高次機能障害の症状の1つです。状況の変化に対応する。計画通りに進める。自分の行動を分析するなどの行動ができなくなる状態です。
【水晶体】
眼球内部にありレンズの役割を果たす両面凸状の組織です。目に入る光を屈折させピントを合わせる機能があります。この水晶体が濁ると白内障になります。
【水腎症】
尿量の停滞や尿路の閉塞によって腎盂や尿管内に尿が長時間溜まり、腎臓が拡張する疾患です。先天性と後天性があり、後天性では尿路結石などが原因となり誘発します。
【膵臓】
胃の後方にある細長い臓器です。消化酵素を含む膵液を作り出したり、ランゲルハウス島からはインスリンを分泌し、血糖値の調整もしています。
【膵臓がん】
膵臓に発生した悪性腫瘍です。膵臓は様々な臓器に囲まれ早期に症状が現れにくいため膵臓がんは発見、診断、治療が難しい部位です。
【錐体外路】
大脳から末梢神経に運動命令を伝達する神経経路のうち延髄の錐体を通らない経路です。錐体外路が障害されると不随意運動などが生じます。
【錐体外路症状】
錐体外路が障害を受けることによって生じる症状の総称です。パーキンソン病における固縮、無動、振戦やハンチントン病における舞路運動などの不随意運動を特徴とします。
【錐体路】
大脳から末梢神経に運動命令を伝達する神経経路のうち延髄の錐体を通る経路です。随意運動を調整する役割があります。
【スイッチOTC】
医師の判断でしか使用できなかった医療用医薬品の成分を切り替え、市販薬として使用できるようにしたものです。OTCとは、薬局の店頭で購入できる薬のことをいます。
【水痘(水ぼうそう)】
水痘・帯状疱疹ウィルスによる感染症で主な症状は発熱や全身に現れる水疱性の発疹です。
【吸飲み】
細長い吸口がついた容器です。急須型のものが多く、ベッドに横になった姿勢でも水をこぼさずに飲むことができます。
【水分補給】
生命維持に必要な水分を摂取することです。水分が不足すると頭痛、脱水などが起こり、重症だと意識障害になることリスクもあります。特に喉の渇きを自覚しにくい高齢者には定期的な水分補給が必要です。食事を除く1日の水分摂取量は約1.5リットルが必要されます。
【水平移動】
体位変換の方法の1つで要介護者のからだを水平方向に安全に移動させることです。
【睡眠】
周期的に意識を喪失する生理現象で、いわゆる「眠る」ことです。からだや脳を休めるために必要です。
【睡眠障害】
入眠障害や中毒性などの不眠のほか過眠、睡眠中の異常行動、周期性四肢運動障害などにより正常な睡眠が行われない状態のことを指します。
【睡眠薬】
脳の興奮を抑制して不眠を改善する薬です。作用の持続時間によって「超短時間型」「短時間型」「中間型」「長時間型」の4つに分類されます。服薬後は意識が朦朧とするため転倒などに注意する必要があります。
【据置型段差解消機】
必要な場所に置かれたり、地面に固定することにより段差を解消する機器です。車いす利用者を対象にしており、電動式と手動式があります。
【据置式便座】
和式便座の上に設置することにより、洋式便座として使用できるようになる便座です。腰掛け式になっているので、かがむ姿勢が難しい高齢者も負担が少なく立ち座りができます。
【据置式リフト】
利用者を移動させるためのリフトです。床にフレームを設置し、天井に取り付けたレールに懸吊装置をつけ、ベルトとシート吊り下げた機器です。
【スキンシップ】
直接、肌に触れ合い親しみを感じながら行動することです。握手をする、腕をさする、肩に手を置くなどの行為により、要介護者が安心感を覚え、介護者への信頼関係(ラポール)にもつながります。
【スクイージング】
気道に溜まったたんの排出を助ける介助の1つです。要介護者が息を吐くときに、両手で相手の胸を絞り込むように押して排たんを促す行為です。
【すくみ足】
パーキンソン病に見られる症状の1つで、歩き始めるときに第一歩がうまく踏み出せないと歩行障害です。
【スクリーニング】
福祉サービスでは、希望利用者に援助が必要かどうかを向き合うために一定の基準を設けて選別が行われる場合があります。いわゆる利用者に特定の援助が必要かどうかを見極めてふるいにかけることです。
【スタンダードプリコーション】
病院や介護施設などで実施される「感染事故防止のための標準感染予防策」のことです。血液、体液、粘膜などは感染源になり得ると考え、感染症の有無にかかわらず手洗いや個人防護具の着用などを行います。
【スタンドアップ式車いす】
起立姿勢をとることができる車いすのことです。電動と手動ものがあり、ボタン操作なので座面と背もたれが動き、立位に必要な背中と足腰を支える機能が付いています。
【スティグマ】
意味は「汚名の烙印を押される」と訳されます。障害や経済的・社会的な問題を持つ人が、自らに対して否定的な感情や劣等感を持つことです。
【ステージ】
病気の進行の程度、障害の程度、治療の経過を段階的に示す言葉です。がんの場合、進行度と広がりの程度を判定する物差しとなります。
【ステッキ】
洋風の杖のことです。歩行を補助するために使用されます。様々な持ち手や接地面があり、障害の程度や特性によって種類を使い分ける必要があります。
【ステロイド剤】
消炎や免疫抑制効果のある「副腎皮質ホルモン」を含む薬剤のことです。外用薬、内服、注射薬、吸入薬などがあり、副作用も多く処方に従って投与する必要があります。
【ストッキングエイド】
肘や腰などの障害により可動域が狭くなりつま先まで手が届きにくい人が靴下やストッキングを履くときに使用する自助具です。靴下の場合にはソックスエイドといわれることもあります。
【ストーマ】
消化管や尿路の病気のため手術などで腹壁に造設された尿や便の人工の排泄口のことをいいます。
【ストレス】
外からの刺激によって生じる緊張した状態のことです。痛みや過労などによる「身体的ストレス」、悩みや不安などになる「心精神的ストレス」などがあります。
【ストレッチ】
からだの各部の筋肉を伸ばす運動のことです。ストレッチを行うことで筋肉がほぐれ、収縮しやすくなり、怪我の防止やリラックス効果、血行の促進などが期待できます。
【ストレッチャー】
寝た状態のまま人を移動させる車輪付きの簡易ベッドです。移動の際は、進行方向に利用者の足を向けます。
【ストレングス】
援助を受ける人がもともと持っている強さのことです。残存機能や意欲、環境などのプラス面に焦点を当てて事実を支援することが支援者として大切です。
【スーパーバイザー】
スーパーバイジー(被指導者)に対して適切なアドバイスや指導を行う豊富な経験や熟練した技術を持つ先輩や上司などの指導者のことです。
【スーパービジョン】
経験豊富で熟練した技術を持つ人が経験の浅い人に対して適切な援助や指導などを行うことです。
【スピーチロック】
介助者が言葉によって要介護者の行動を抑制したり、制限したりする「言葉による拘束」のことです。身体拘束と同様、要介護者の自由を奪う行為とみなされます。
【スピリチュアルペイン】
終末期を迎えた人が感じる精神的な苦痛です。自分の人生の意味や価値を見失ったり、病気に伴う罪悪感や死後の不安などで苦しんだりすることです。
【スプーンホルダー】
手指に麻痺があるなどスプーンのような細いものを持つことが困難な人が使用する自助具です。
【スプリント(副子)】
手指の関節を固定、または保持する簡易なリハビリテーション装具です。木製、プラスチック製、金属製などがあります。
【滑り止め】
滑って転倒を防止するために浴槽や洗い場などに敷くマットです。それ以外にもスクエア椅子が動かないように下に敷く場合もあります。。
【スポット訪問】
一人暮らしの高齢者に対し、安否確認や食事介助など短時間の訪問を行う介護サービスです。
【スポンジブラシ】
棒の先端にスポンジが付いており、口の中を清潔にするための道具です。頬や唇の内側、歯茎、舌などを傷つけずに汚れを取り除くことができる。ただし、歯ブラシによるブラッシング法の方が歯垢の除去などには効果的です。
【スライディングシート】
ベッド上での体位変換や移動・移乗に使われる移動介助用品です。筒状のシートで内側は滑りやすく加工されており、接触面の摩擦を軽減できます。介護者の腰痛予防にも使用されます。
【スライディングボード】
ベッド、車いす、ポータブルトイレなどの間の移乗を座ったまま行えるように橋渡しをするボードです。臀部の下にスライディングボードを入れ込み、横に滑らせて移乗します。介護者の腰痛予防にも使用されます。
【すりつけ板】
段差解消用に小さなスロープを作るためのくさび形の板で隙間などに設置されます。
【スプリングシート】
移動用リフトに取り付けてからだを支える釣具です。背もたれの高さによりローバックタイプやハイバックタイプなどがあります。
【スロープ】
階段などの段差を緩やかな勾配に変えるツールです。車椅子や歩行困難な人が安全に移動できるように設置します。
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