マズローの欲求階層説を覚え介福試験挑む!大阪介護養成学校講師が解説

介護福祉士の試験範囲「こころとからだのしくみ」の試験範囲でもよく出題される「マズローの欲求階層説」について今回は解説していきたいと思います。また、それと同時に健康の概念とは?WHOで定義されていますのでその内容も+ αで覚えて試験に挑んでいきましょう。
マズローの欲求階層説
人間には「こうしたい」「こうなりたい」ていう自分の中の要求を満たすために行動しています。また、行動の背景にある感情をとらえることでその人が「何を望み」「何を干しているか」を探ることができます。アメリカの心理学者マズローは、こうした人間の欲求5段階の階層で示しました。この階層では下位の要求が満たされることで次の段階の欲求に移行していくものと考えられています。それではその5段階の改装について学んでいきましょう。
マズローの要求の5段階
【第1段:生理的欲求】
人間の生命の維持に関わる本能的な欲求(睡眠、食事、排泄など)
【第2段階:安全の欲求】
住居は健康など自分の生活をするために安全の維持を求める要求
【第3段階:所属・愛情の欲求】
家族や社会などのの集団に所属し愛されたいと言う欲求(家族の形成、会社への所属など)
【第4段階:承認・自尊の欲求】
他者から認められ、尊敬されたいという欲求(会社なので評価され役職に就くなど)
【第5段階:自己実現の欲求】
自分の可能性を最大限に生かして、自分のあるべき姿になりたいという欲求。平和の追求なども含まれます

5段階の欲求の分類
マズローの示した5段階の欲求は「基本的欲求」「社会的欲求」「欠乏欲求」「成長欲求」の4つに分類されます
【「基本的欲求」と「社会的欲求」】
基本的欲求には、人が生きていくために欠かすことのできない欲求のことです。この分類に含まれるのは「生理的欲求」と「安全の欲求」が含まれます。
社会的欲求は、他社に受け止めてもらいたい、認めてもらいたいといった欲求の事とで他者とのつながりの中で生まれます。「所属・愛情の欲求」「承認・自尊の欲求」「自己実現の欲求」が含まれます。
【「欠乏欲求」と「成長欲求」】
欠乏欲求は、外部からの働きかけによって満たされるもので「生理的欲求」「安全の欲求」「所属・愛情の欲求」「承認・自尊の欲求」が含まれます。
これらの4つの欲求が満たされることにより上位の成長欲求である「自己実現の欲求」が満たされるようになります。
欲求が満たされ人間の体と心の健康が保たれます。その健康についての概念が世界保健機関(WHO)が定義していますので、少しですが、取り上げていきましょう。
健康の概念

健康という概念を初めて定義したのは、世界保健機関(WHO)です。WHOは、その創設にあたって1946年に世界保健機関憲章(WHO憲章)を掲げて、国際保健会議より採択されました。そのWHO憲章の前文で次のように健康を定義しています。この定義によると「病気ではない=健康」という考えではないということがわかります。
WHO憲章による健康の定義
健康とは完全な肉体的、精神的および社会的福祉(ウェルビーイング)の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない。
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