「人間の感覚器・呼吸器系」介福試験範囲を大阪介護の学校講師が解説
人間の感覚器系には視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚があります。これらを通して感じる感覚を五感といいます。今回は介護福祉士の試験範囲でもある「こころとからだのしくみ」の分野から、まずはこの5つの感覚系について解説していきたいと思います。その後、呼吸器系もこのページでまとめていますのでぜひ介護福祉の試験に挑戦する方は参考にしてください。
人間の感覚器系について
視覚 (眼)
眼は水晶体・硝子体・網膜などを含む眼球と、眼球を保護する眼瞼(まぶた)などの付属器官によって構成されています。
物を見るという構造は一連の手順をたどって情報が大脳に送り認識されます。その手順は、
「水晶体や硝子体などを通て」「視細胞のある網膜に像を作り」「網膜が色の識別や明暗を捉え」「視神経を通じて情報を大脳に送り認識されます」下の画像を見てイメージしていただければより覚えやすいかと思います。
また、さらに詳しい視覚(眼)の知識に関しては、同行援護(視覚障害者の支援を行える資格)のカリキュラムの中でも深掘りしています。同行援護の資格は下記のページから取得することができます。
【同行援護の資格の取得】
聴覚(耳)
耳の各機関は、主に「外耳(耳介・外耳道)」「中耳(鼓膜・鼓室・耳小骨)」「内耳(蝸牛・前庭・三半規管)」に分類されます。耳は、音を聞く聴覚としての機能の他に身体の平衡感覚を保つための機能も併せ持っています
音を聞く過程としては「耳介に音を集め」「外耳道を通って鼓膜を振動させ」「振動は耳小骨によって増幅され蝸牛に伝わり」「蝸牛への刺激が蝸牛神経を通じて大脳に伝わり」音を聞き取ることができます。
その他の感覚について
【嗅覚】
鼻腔上部にある嗅上皮の中に嗅細胞があり、匂いを感じることができます。匂いを感じると嗅神経を通じて大脳にその刺激が伝えられます。
【味覚】
舌にある味蕾を通じて味を感じることができます。味蕾が味を感じ取ると顔面神経や舌咽神経を通じて大脳にその刺激が伝えられます。
【触覚】
ものを触ると感じる感覚は触覚といいます。その他にも痛覚や温度感覚、圧覚、振動覚などの感覚があります。
呼吸器系について
呼吸器系は、酸素を取り入れて二酸化炭素を排出する働きを担っています。大きく分けて気道(鼻腔、咽頭・喉頭、気管・気管支)とガス交換を行う肺によって構成されています。気道も2つの分類に分かれており、鼻腔から喉頭までを「上気道」、気管・気管支を「下気道」に分類されます。
呼吸器系の各器官の特徴や機能
【鼻腔】
鼻の穴から咽頭に至るまでの空間です。
【咽頭・喉頭】
喉にあたる部位です。鼻腔から咽頭・喉頭を通じて、気管に至ります。咽頭は口腔ともつながっていて、喉頭には声帯があります。
【気管・気管支】
喉頭からつながり、左右に枝分かれするまでの部位を気管と呼びます。枝分かれした後の気管支のうち右の方が太く短いため、誤嚥した異物が入り込みやすくなります。
【肺】
肺は左右1対になっていて、「右肺は3葉」「左肺は2葉」に分かれています。肺の中では気管支がさらに細かく分岐しています。その先に肺胞があり、ここでガス交換が行われることにより酸素を吸って、二酸化炭素を排出することができます。
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