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介護福祉士試験範囲!「骨格系と筋肉」大阪の介護の学校の教員が解説

介護福祉士の試験範囲でもある「こころとからだのしくみ」の中から出題傾向の高い人間の骨格系と筋肉についてこのページでは解説していきます。骨格系と筋肉の機能や種類をしっかりと覚えて国家試験の対策をしていきましょう。

骨格系について

人間の骨格は、206個の骨によって構成されています。骨は骨質と骨髄で構成されており、骨質は「無機質(カルシウム、リンなど)・タンパク質」が主成分です。また、骨の表面は骨膜で覆われており、骨の中心部には骨髄(血液の成分である血球を作る器官)が詰まっています。それでは骨格の機能について解説していきます。

骨格の機能

機能①:骨髄による造血機能

機能②:身体を支持する機能

機能③:臓器や組織を保護する機能

機能④:カルシウムなどの無機質を貯蔵する機能

筋肉について

筋肉には「骨格筋」「心筋」「内臓筋」の3種類が存在します。この3種類の筋肉は、その特徴によって「随意筋」「不随意筋」のいずれか、また、横紋筋平滑筋のいずれかに分類されます。

「随意筋」は、自分の意思で動かすことのできる筋肉のことです。

「不随意筋」は、自分の意思で動かすことのできない筋肉のことです。

「横紋筋」は、筋繊維に横縞模様が見られる筋肉のことです。

「平滑筋」は、筋繊維に横縞模様が見られない筋肉のことです。

それでは筋肉の種類と機能について解説していきます。

筋肉の種類と機能

【骨格筋】

随意筋であり、横紋筋である。姿勢の保持や、手足を動かすなどの運動に関わる筋肉です。

【心筋】

不随意筋であり、横紋筋である。心臓の収縮に関わる筋肉です。

【内臓筋】

不随意筋であり、平滑筋である。消化管や血管などの壁になっている筋肉で、内臓器官の形成に関わる筋肉です。

なお、重力に抵抗して立位姿勢を維持するための筋肉を抗重力筋」と呼び、前脛骨筋、大腿四頭筋、腸腰筋、大臀筋、下腿三頭筋、大腿二頭筋などが含まれます。

関節について

関節とは、骨と骨の連結部分のことをいいます。関節の働きによって、人は自分のからだを思う通りに動かすことができます。関節はそれぞれ動かす向きなどによって関節運動に名称がつけられています。これらの関節運動は、筋肉と相互に関わっており、関節運動時の主動作筋(主として働く筋肉)があります。また、関節にはそれぞれ可能な運動範囲があり、これを関節可動域」といいます。

そんな関節の動きについての名称を解説します。

関節の動きの名称

【外転・内転(肩関節)

外転:からだの中心から離れていく動作。手を横に伸ばした状態で上に上げる。

内転:体の中心に近づいていく動作。手を横に伸ばした状態で下に下げる。

【外旋・内旋(肩関節)

外旋:からだの外側に向かっていく動作。右手の場合は、手を前に伸ばし右の方向に手を向ける。

内旋:からだの内側に向かっていく動作。右手の場合は、手を前に伸ばし左の方向に手を向ける。

【屈曲・伸展(股関節)

屈曲:足を伸ばした状態で膝がからだの中心に向かって曲げる動作

伸展:足を伸ばした状態で膝がからだの中心から離れて伸びていく動作。

【回外・回内(前腕)

回外:からだの外側に向かって手をひねる動作。右手の場合、右に捻る。

回内:からだの内側に向かって手をひねる動作。右手の場合、左に捻る。

主な関節運動とその主動作筋

【肩関節の外転・内転】

・外転に関わる筋肉は、「三角筋」「棘上筋」

・内転に関わる筋肉は、「大胸筋」

【股関節の屈曲・伸展】

・屈曲に関わるのは、「腸腰筋」

・伸展に関わるのは「大臀筋」

【膝関節の屈曲・伸展】

・屈曲に関わるのは、「大腿二頭筋」

・伸展に関わるのは、「大腿四頭筋」

【肘関節の屈曲・伸展】

・屈曲に関わるのは、「上腕二頭筋」

・伸展に関わるのは、「上腕三頭筋」

【手関節の屈曲・伸展】

・屈曲に関わるのは、「橈側手根屈筋」

・伸展に関わるのは、「橈側手根伸筋」

【足関節の屈曲・伸展】

・屈曲に関わるのは、「下腿三頭筋」

・伸展に関わるのは、「前脛骨筋」

ここで問題!

【問題】

股関節の進展は、大腿四頭筋の収縮によって起こる。

【答え】

答えは「×」です。股関節の伸展に関わる筋肉は、大臀筋の収縮です。

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