【実務者研修教員が徹底解説】医療的ケアの基礎について
実務者研修のカリキュラムにも含まれる「医療的ケア」
実務者研修にご興味のある方。また、今後、
就職にも大活躍する実務者研修の資格は、
医療的ケアについて
医療的ケアとは、
「喀痰吸引」の範囲
①口腔内の喀痰吸引は「咽頭」の手前までを限度とする
②鼻腔内の喀痰吸引は「咽頭」の手前までを限度とする
③気管カニューレ内部の喀痰吸引は「気管カニューレの先端を超えない」ように注意する
「経管栄養」の範囲
①
②
ここで問題!
【問題】
介護福祉士が医師の指示のもとで行う喀痰吸引の範囲は、
【答え】
答えは「×」です。
「医行為」含まれない行為
医行為とは、医師の医学的判断・
【医行為ではないと考えられる行為】
①水銀体温計・電子体温計による腋窩での体温測定や、
②自動血圧測定器による血圧測定
③動脈血酸素飽和度を測定するためのパルスオキシメーターの装着
④軽微な切り傷、擦り傷、火傷など、
⑤一定の条件(利用者の容態が安定していることなど)を満たした
⑥爪切りやヤスリ掛け(爪そのものの異常、爪周囲の皮膚の化膿・
⑦歯ブラシや綿棒などを用いた、歯・口腔粘膜・舌の汚れの除去(
⑧耳垢の除去(耳垢塞栓の場合を除く)
⑨ストーマ装具のパウチに溜まった排泄物を捨てること(専門的な
⑩自己導尿を補助するためのカテーテルの準備、体位の保持など
⑪市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器を用いた浣腸
医療的ケア実施するための従業者の要件
介護職が医療的ケアを実施するためには、
①介護福祉士養成課程において、知識・技術を習得し、
②介護福祉士を除く介護職が、
【喀痰吸引と研修の種別】
次に挙げる第1号から第3号研修に分類されます。
①第1号研修:研修修了後、すべての喀痰吸引・
②第2号研修:実地研修を修了した任意の行為のみ実施できる
③第3号研修:特定の利用者(重度障害者(児)など)に対して、
医療的ケア実施するための事業所の要件
先程の要件を満たした介護職は、
事業者は事業所ごとに「登録喀痰吸引等事業者(第2号研修の介護
登録喀痰吸引等事業者(登録特定行為事業者)には、
【医療関係者(医師や看護職)との連携の確保の基準内容】
①医療的ケアの実施にあたり、医師の文書による指示を受ける
②実施内容を記載した計画書の作成
③実施状況に関する報告書の作成と医師への提出
④利用者の急変に備え、
【医療的ケアを安全・適正に実施するための措置の基準内容】
①医療関係者を含み構成される安全委員会の設置、研修体制の整備
②実施のために必要な物品の整備
③備品の衛生管理と感染症予防のための措置
④計画書に対する利用者・家族への説明と、その同意を得る
医療的ケア実施の留意点
医療的ケアの実施にあたっては事故の防止と事故が起こったときの
また、実施中の急変に備え、
異物を喉に詰まらせたときの対応
「チョークサイン」などがみられた場合、異物は喉に詰まったり、
異物を除去するためには①「背部叩打法」②「腹部突き上げ法(ハ
利用者が心肺停止に陥ったときの対応
緊急隊に引き継ぐまでに「CPR(心肺蘇生法)の実施」や「AE
【手順1:周囲の安全の確認・反応の確認】
呼びかけに対する反応の確認を行い、
【手順2:呼吸の確認】
①呼吸がある場合は気道確保を行い、救急隊の到着を待つ
②呼吸がない場合は、直ちに【手順3】の胸骨圧迫を開始する
【手順3: CPR (胸骨圧迫・人工呼吸)の実施】
《胸骨圧迫》
①胸骨の下半分を②重ね合わせた両手の付け根の部分で③胸が約5
《人工呼吸》
人工呼吸ができる場合は、①胸骨圧迫30回行い、②人工呼吸2回
【手順4: AEDの実施】
心電図の解析結果に基づき、必要があれば電気ショックを一回行う。
感染予防について
感染予防の3原則は
①感染源の排除
②感染経路の遮断
③宿主の抵抗力の向上
です。これらの感染症の予防を理解している事は大切であり、介護現場で広く使われるものに「スタンダードプリコーション」
スタンダードプリコーション
感染経路の遮断の対策として、スタンダードプリコーション(標準
【スタンダードプリコーションの具体的な内容】
《手指衛星》
適切な手洗い、手指消毒薬による手指消毒
《防護用具の着用》
使い捨て手袋、マスク、使い捨てエプロン、ガウン、
《鋭利な器具の適切な取り扱い》
針刺し事故の防止など
《使用機材、廃棄物の適切な取り扱い》
使い捨て機材の使用、消毒、廃棄物の管理など
《環境の整備》
清掃、清掃しやすい環境作り、床や壁を汚染環境と捉えるなど
ここで問題!
【問題】
スタンダードプリコーション(標準予防策)において、
【答え】
答えは「×」です。汗はスタンダードプリコーションにおいて、