和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

【障がい者の外出援助】介護の学校講師がガイドヘルパーついて解説します

障がい者の方の外出援助には様々な制度とそれに応じたサービスがあります。そのサービス種別は、障害種別や障害程度によって利用できる内容が変わります。そんな様々な制度が関係する障がい者の外出支援。受講生さんからも「制度がたくさんあるので複雑だ」と言う声も度々聞きます。

主に外出援助で利用される制度としては以下の3つになります。

・ガイドヘルパー

・同行援護

・行動援護

これら3つは障害種別や程度によって利用できる要件が違ってきます。また、その支援を受け持つ介護従事者の資格要件も異なってきます。そんな用件や内容について今回は「ガイドヘルパー」について解説していきます。

ガイドヘルパーとは

このサービスは、地域支援事業の中で定められており、市町村の予算によって運営されています。そのため様々なルール、報酬の違いがありその市町村によって認知しておく必要があります。そんなガイドヘルパーについてまずは解説していきます。

ガイドヘルパーの利用者様について

ガイドヘルパーは、身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者のすべての障害種別に対応した外出援助に特化した支援となります。

ということもあり様々な障害種別の方がこのサービスを利用します。例えば身体障がい者の場合、車いすの移動方法やトイレへの移乗介助など、身体介助に特化した知識や技術が必要になります。知的障がいや視覚障がい者の場合には、その障害の特性や理解を持って支援をする必要があります。様々な障害種別の方が利用するとこともあり、外出援助に特化した知識や技術だけではなく、外出準備のための更衣介助や外出先でのトイレ介助などにおいても応用的な技術が求められる支援となります。

ガイドヘルパーの資格要件

ガイドヘルパーは地域支援事業の中に含まれるサービスの1つです。という事は市町村によってルールが若干異なってきます。

初任者研修(旧ヘルパー2級)以上の資格ですべての障害種別に対応できる市町村もあります。私が住む大阪府和泉市はその前提にあたります。

その一方、初任者研修の資格だけでは知的・精神障がい者のガイドヘルパーに関わる事は可能ですが、身体障がい者の方に対しては「全身性ガイドヘルパー」といった身体障害者の方の外出に特化した資格が必要な市町村もあります。私の住む市町村のだんじりが有名な岸和田市はその前提となります。

こういったルールが異なることを把握しきれていない事業所もあります。

もし、「新たにガイドヘルパーとして指定番号を取りたい」「ガイドヘルパーとして働きたい」という方は、各市町村が公表しているガイドラインを確認すること。または、直接、市役所の障害担当の窓口に電話をかけて聞くことをおすすめします。

ガイドヘルプの報酬について

障害種別に必要な資格要件だけではなく、市町村により事業所に支払われる報酬も異なってきます。

1つ目は、単価設定が市長村によって異なります。私がヘルパーとして活動している大阪府和泉市(南大阪)では「1時間1800円」、そこから車で30分ほど移動した大阪府河内長野市では「1時間2000円」遠くの地域になりますが、大阪府北部になるとでは「1時間4000円」といった市町村も存在し大きな違いが見られる場合もあります。

2つ目は、請求方法が市町村によって異なります。私がヘルパーとして活動している大阪府和泉市では紙媒体で、会社の印鑑を押して郵送か手渡しで提出する方法になります。

隣接する大阪府堺市では、Excelデータを編集し、メールで送ることが可能です。もちろん印鑑は必要ありません。

そういった様々な違いがあるのがガイドヘルパーの特徴です。まずは「市町村に確認する」ということを心がけて行うことお勧めします。

現在、私が住む大阪府和泉市では移動支援事業が開始された2006年から報酬や請求方法に変わりがないことが移動支援従事者や事業所からの問題となっております。最低賃金が上がり続けているにも関わらず、移動支援報酬が上がらない現状でサービスを行えば行うほど赤字営業になる事業所も存在しています。そういったことから事業所が移動支援のサービスを受け持つことができない。支給時間が支給されているのにもかかわらず利用者様が適切にサービスを利用できない。という事が起こっています。

こんな問題を打破するために、南大阪を中心に移動支援向上委員会を設立し、各自治会の議員周知活動を行い、議会に声を届けていきたいと考えております。

ぜひ、ご興味がある方はカイゴミライズアカデミーまでお問い合わせください。

« 前のページに戻る