和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和3年度ケアマネ試験をケアマネ資格取得者が説明していく!レッスン15【介護支援分野編〜居宅介護支援後半〜】

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めています。河野つなきです。今回の投稿は引き続きケアマネージャーの試験対策として「ケアマネ試験に主題されやすポイント」についてまとめていきたいと思います。この投稿は1日1回を目指しケアマネ試験日である10月10日前日の10月9日まで行っていく取り組みになっています。今回は「介護支援分野」から居宅介護支援に係る加算や減算について解説していきたいと思います。また今回の「居宅介護支援」に関しては、あまりにも説明しなければならない項目が多いので前半と後半に分けて投稿しています。前半に関しては下記に載せておきますのでぜひとも皆様の参考になっていただければ幸いです。

【居宅介護支援(前半)の解説】

目次

・居宅介護支援の加算について

・初回加算の算定条件について

・特定事業所加算の算定条件について

・退院、退所加算の算定条件について

・緊急時等居宅カンファレンス加算の算定要件について

・ターミナルケアマネジメント加算の加算要件について

・入院時情報連携加算の加算要件について

・居宅介護支援事業の減算について

・運営基準減算とは

・特定事業所集中減算とは

・まとめ、感想

居宅介護支援の加算について

居宅介護支援には「初回加算」「特定事業所加算」「退院、退所加算」「緊急時等居宅カンファレンス加算」「(看護)小規模多機能型居宅介護事業所連携加算」「ターミナルケアマネージメント加算」「入院時情報連携加算」という7つの加算が存在いたします。加算の算定条件は下記の場合に算定されます。

初回加算の算定条件について

①新規に居宅サービス計画を作成する場合。

②「要支援者」が「要介護認定」を受けた場合に居宅サービス計画を作成する場合。

③要介護状態区分が2区分以上変更された場合居宅サービス計画を作成する場合。

上記が初回加算を算定するにあたりの条件になりますので覚えておく必要があります。

特定事業所加算の算定条件について

特定事業所加算には「Ⅰ」から「Ⅳ」まで存在します。特定事業所加算とは、質の高いケアマネジメントを実地している事業所の評価を推進するために一定の条件を満たす居宅介護支援事業所には加算するものです。

特定事業所加(Ⅰ)の算定条件

①常勤、専従の主任介護支援専門員を2名以上配置

②常勤、専従の介護支援専門員を3名以上配置

③サービス提供等にあたっての定期的な会議開催

④ 24時間連絡体制の確保

⑤要介護3~5の利用者が40%以上

⑥計画的な研修の実施

⑦地域包括支援センターから紹介された困難事例に対して居宅介護支援の提供

⑧地域包括支援センター等が実施する事例検討会等に参加

⑨運営基準減算、特定事業所集中減産の適用を受けていない

⑩介護支援専門員1人あたり利用者が40名未満

⑪法定研修等における実習受入事業所となるなど人材育成への協力体制の整備

⑫他の居宅介護支援事業者と共同で事例検討会、研修会等を実施

特定事業所加算(Ⅱ)の算定条件

①特定事業所加算(Ⅰ)の基準にある② ③ ④及び⑥から⑫までの基準に適合している

②常勤、専従の主任介護支援専門員を1名以上配置

特定事業所加算(Ⅲ)の算定条件

① 特定事業所加算(Ⅰ)の基準にある③ ④及び⑥から⑫までの基準に適合している

②常勤、専従の主任介護支援専門員を1名以上配置

③常勤、専従の介護支援専門員を2名以上配置

特定事業所加算(Ⅳ)の算定条件

①前々年度の3月から前年度の2月までの間において、退院、退所加算の算定にかかる病院、診療所、地域密着型介護老人福祉施設または介護保険施設との連携の回数の合計が35回以上

②前々年度の3月から前年度の2月までの間においてターミナルケアマネジメント加算を5回以上算定

③特定事業所加算(Ⅰ)(Ⅱ)または(Ⅲ)を算定

以上のようになっております。

※また2018年の介護報酬改定により特定事業所加算(Ⅳ)が新たに創設されました。

退院、退所加算の算定条件について

病院、診療所、地域密着型介護老人福祉施設、介護保険施設の退院、退所にあたり、病院や施設等の職員と面談して必要な情報の提供を受けた上で居宅サービス計画を作成した場合に算定されます。入院、入所期間中に1回を限度として算定することができます。

※初回加算を算定している場合には同時に算定ができないこととなってます。

緊急時等居宅カンファレンス加算の算定要件について

利用者が(看護)小規模多機能型居宅介護の利用を開始する際に、介護支援専門員が(看護)小規模多機能型居宅介護支援事業者に出向いて、利用者の情報提供を行い(看護)小規模多機能型居宅介護における居宅サービス計画の作成等に協力した場合加算されます。

ターミナルケアマネジメント加算の加算要件について

在宅で死亡した利用者に対してその死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上、利用者またはその家族の同意を得て、利用者の自宅を訪問して、その心身の状況等を記録し主治医の医師及び居宅サービス計画に位置づけた居宅サービス事業所に1ヵ月につき所定単位数が加算されます。

入院時情報連携加算の加算要件について

入院にあたり利用者に必要な情報を提供した場合1ヵ月に1回を限度として加算されます。

入院時連携加算には(Ⅰ)(Ⅱ)の2種類があります。

入院時情報連携加算(Ⅰ)

利用者が病院又は診療所に入院して3日以内に、病院又は診療所の職員に対して利用者の必要な情報を提供した場合

入院時情報連携加算(Ⅱ)

利用者が病院又は診療所に入院して4日以上7日以内に病院又は診療所の職員に対して利用者の必要な情報を提供した場合

居宅介護支援事業の減算について

減算とは、ある基準を下回ってしまった場合に本来入るはずの報酬が少なくなってしまうことをいいます。減算には「運営基準減算」「特定事業所集中減算」があります。

運営基準減算とは

下記の要件を守っていない場合は減算となります。

【守らなければならない要件】

①利用者は複数の居宅サービス事業者等を紹介するよう求めることができること。また利用者は居宅サービス計画原案に位置づけた居宅サービス事業者等を選定した理由の説明を求めることができること。そして、介護支援専門員は説明を行い利用者からの理解を得なければならない。

②アセスメントは、利用者の自宅を訪問し利用者、家族に面接して行わなければならない。

③居宅サービス計画の新規作成、要介護更新認定、区分変更認定の際に原則、サービス担当者会議を開催している。

④居宅サービス計画の原案の内容について利用者や家族への説明、文書による同意、また居宅サービス計画を利用者に交付しなければならない。

⑤モニタリングは、特段の事情がない限り少なくとも1ヵ月に1回の利用者の自宅への訪問と面接、そして、モニタリングの結果の記録を行わなければならない。

と上記のように定められています。また上記の要件が守れていない場合には5割の減算となります。その後も1ヶ月以上継続した場合は介護報酬は算定されないことになっています。

特定事業所集中減算とは

正当な理由なく過去6カ月間に作成された居宅サービス計画に位置づけられたサービスが100分の80を超えて同一事業者によってサービス提供が行われた場合に減算されます。

※ここでいう同一事業者とは「訪問介護」「通所介護」「福祉用具貸与」「地域密着型通所介護」になります。

まとめ、感想

今回の投稿は少しばかり長くなりましたが、実際の現場で活きる知識ばかりの分野でさた。介護支援専門員の資格を取得し実際現場で働く上で気をつけて運営をしていかなければ減算対象になります。また、ある一定の要件を満たし、質の高いサービスを提供できる事業者には特定事業所加算のような加算も存在します。

たくさんの記録が求められる介護支援専門員の仕事ですが、日々、制度が変わる中、現場に出ても常に勉強が必要になってきます。

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