令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン25「介護の基本〜リハビリ〜」
どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も皆様と介護福祉士試験合格を目指して共に勉強していきましょう。今回の試験範囲は「介護の基本」からリハビリテーションについて学んでいきたいと思います。ここではリハビリテーションの考え方、リハビリテーションの種類、リハビリテーションの専門職などをまとめていきます。
目次
・リハビリテーションとは
・リハビリテーションの種別について
・リハビリテーションに関連する職種について
・リハビリテーションの専門職について
・まとめ、感想
リハビリテーションとは
リハビリテーションとは、加齢や疾病などで心身機能の低下をした者に対して行われます。残存機能を活用して、心身機能の水準を維持、または向上を行うことにより、心身機能や環境に適した生活を再獲得する視点が重要です。またリハビリテーションの目的は人間としてふさわしい形の状態に回復させる「全人間的復権」を目指すことにあります。
WHO (世界保健機関)では、リハビリテーションを「能力低下やその状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するためにあらゆる手段を含んでいる」と定義されています。
【介護におけるリハビリテーション】
介護福祉士は、医師、理学療法士、作業療法士などの専門職の指示に従い、関節可動域保持のための運動や姿勢の保持、移動訓練などの生活の範囲内でおこないます。介護の現場でも日々の生活をリハビリテーションの一環として捉えることができます。
①心身機能への支援②生きがいづくりへの働きかけ③心理、社会面への援助④日常生活面への援助⑤ネットワークとチームアプローチなどが介護の視点に基づくリハビリテーションである。
リハビリテーションの種別について
リハビリテーションは「医学的」「教育的」「職業的」「社会的」の4つの専門領域に分けて行われます。これらの内容をまとめていきましょう。
【医学的リハビリテーション】
医学的リハビリテーションは、二次的障害の発生予防や機能維持、障害のある人々に対応した全人間的復権のための医学及びサービスを指します。「急性期」「回復期」「維持機」において段階的に実施されます。急性期や回復期においては主に病院で行われることが多く、維持期には通院や介護施設、在宅などで行われることが多い。
また、リハビリテーションはできるだけ早く行うことが望ましいとされており急性期から実施されることもあります。高齢者のリハビリテーションでは負担を少なくするために1回の量を少なくし、複数回に分けることがある。
【教育的リハビリテーション】
教育的リハビリテーションとは、障害者の自立や社会参加を促す教育的支援のことである。特別なニーズ(特別支援教育、人種、国籍、不登校、虐待など)を持つ子供を支援するインテグレーション(統合教育)が普及しつつあります。
【職業的リハビリテーション】
1955年のILO (国際労働機関)の勧告では、職業リハビリテーションについて「職業指導、職業訓練、職業選択などの職業的なサービスの提供を含んだ、継続的、総合的なリハビリテーションの一部であって、障害者の適切な就職の確保と継続が出来るように計画されたもの」と定義されました。具体的には、ハローワーク、障害者職業センター、障害者職業能力開発校などで行われてます。
【社会的リハビリテーション】
社会的リハビリテーションは、高齢者や障害者の社会生活力を高めることを目的とする支援です。健康管理や時間、金銭管理、外出などを支援します。行政や病院などのソーシャルワーカーが中心となって支援を実施します。
リハビリテーションに関連する職種について
【国家資格】
医師、看護師、視能訓練士、義肢装具士、理学療法士、作業療法士、言語療法士、保健師、精神保健福祉士、社会福祉士、介護福祉士、公認心理士など
※国家資格とは国が法律に基づき認定する資格です。業務独占資格と名称独占資格に分けられます。
【公的資格】
ホームヘルパーやケアマネージャーなどの資格
※法律には基づかない資格であり、認定にあたり公的な性質を帯びている資格。
【民間資格】
臨床心理士、健康運動指導士、音楽療法士など
※団体や企業など民間組織が認定を行っている資格。
リハビリテーションの専門職について
【リハビリテーション医】
障害を医学的に診断、治療し、機能回復と社会復帰を総合的に支援します。
【理学療法士(PT)】
医師の指示に基づき、身体機能に障害がある人に対して運動療法や物理療法などを用いて基本的動作能力の回復を図ります。
【作業療法士(OT)】
医師の指示に基づき、精神や身体に障害がある人に対して作業療法(手芸や工作等の作業)通じて日常生活で必要となる応用動作能力の回復を図ります。
【言語療法士(ST)】
医師の指示に基づき、音声機能、言語機能、聴覚機能に障害がある人に対して、検査、訓練、助言等の支援を行います。咀嚼や嚥下障害にも対応します。
【視能訓練士】
医師の指示に基づき、視力障害のある方にリハビリテーション指導を行う。眼科の視能検査、視能矯正を行います。
【義肢装具士】
医師の指示に基づき、切断等により欠損した四肢の義手や義足の制作と適合を行います。
まとめ、感想
リハビリテーション分野に関しては、今までの試験でもよく出る範囲として注目されています。「医学的」「教育的」「職業的」「社会的」の専門領域の内容もしっかりと覚えておいてください。またリハビリテーションの専門職が行う業務内容についても何に着目し治療していくかも覚えておく必要があります。
それでは本日の勉強もお疲れ様でした。
タグ:カイゴミライズアカデミー,リハビリテーション,介護福祉士,定義,試験範囲,資格
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