令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン70「発達と老化の理解〜老化による身体的変化〜」
どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。
目次
・老化による身体的変化
・老化による知能の低下
・老化による感覚機能の低下
・人間の記憶の種類
・ライチャードの高齢者の人格分類
・老年期うつ病
・まとめ、感想
老化による身体的変化
人間は老化することによって身体的変化が起こります。それらは大きく分けて2つあります
【形態的変化】
身長の低下、体重の減少、白髪、脱毛、シワの増加、シミの増加、
【機能的変化】
呼吸機能の低下、咀嚼機能の低下、嚥下機能の低下、
循環機能の低下の場合、動脈硬化や高血圧、
運動機能の低下の場合、筋力の低下、骨筋組織の脆弱化、
神経機能の低下の場合は、
老化による知能の低下
人間の知能は、大きく分けて「流動性知能」と「結晶性知能」の2
【流動性知能】
暗記力や情報処理能力などといった新しいことを学んだり、
【結晶性知能】
これまでの経験と身に付けてきた知識からなる能力です。
老化による感覚機能の低下
老化により人間の五感の感覚が低下していきます。
【視覚機能の低下】
視力、調整力の低下、視野が狭くなる、明順応・暗順応の低下、
【聴覚機能の低下】
高域から感度が低下します。老化による難聴は「感音性難聴」
【嗅覚機能の低下】
匂いを感じる嗅覚機能が鈍化しています。
【味覚機能の低下】
甘み、苦味、酸味、塩味、旨味の感受性の鈍化。または、
【触覚機能の低下】
温度感覚の鈍化、痛覚の鈍化がみられます。
人間の記憶の種類
人間の記憶には3段階あり、「感覚記憶」→「短期記憶」→「
【感覚記憶】
感覚器に刺激として入ってくる視覚や聴覚などのイメージです。
【短期記憶】
電話番号など瞬間的に覚える記憶のことです。
【長期記憶】
これまでの知識や経験と結合して長期間保持される記憶のことです
《意味記憶》
単語や記号、物の名前などの記憶であり、
《エピソード記憶》
自分の経験や出来事の記憶であり、高齢により衰えやすい。
《手続き記憶》
自転車の乗り方など体で覚えた技能などの記憶であり、
ライチャードの高齢者の人格分類
ライチャードとは、定年退職後の男性高齢者の人格を5つに分けま
【社会的に適応的】
《円熟型》
自分及び自分の人生を受け入れ、社会参加に積極的で、
《安楽椅子方(ロッキングチェアー型)》
自分の現況を受け入れているが、
《防衛型(装甲型)》
定年退職後も活動を継続することで、老化への不安を抑圧して、
【社会不適合】
《外罰型(憤慨型》
自分の過去や老化を受け入れられず、
《内罰型(自責型)》
自分の人生を失敗とみなし、自分を責めて死を恐れていない状態。
老年期うつ病
高齢者になると喪失体験などにより、
【老年期うつ病について】
《要因》
環境の変化、精神的要因、脳疾患やパーキンソン病、
《特徴》
青年期のものと比べ慢性化しやすくすい。
《症状》
頭痛、腰痛などの身体的症状が出やすいが、「仮面うつ病」
【老年期うつ病への対応】
①励ましの言葉を控える、受容的な態度をとる。
②全身の観察と身体ケアを行う
③自殺の予防をする。
まとめ、感想
歳をとるとさまざまな喪失体験があります。人間関係による喪失、
仕事の卒業をしても、仕事に対して意匠権名向き合っていた熱意を注げる自分自身の生きがいを持って楽しく生活していくことが重要だということです。
タグ:老年期,うつ,人格分類,記憶,老化,介護福祉士,試験範囲