和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン79「発達と老化の理解〜骨と運動器系の疾患〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲の中から発達と老化の理解」について解説していきます。今回、解説していく内容はその中でも骨や運動器系の疾患についてまとめていきたいと思います。

目次

・骨粗しょう症

・脊柱管狭窄症

・後縦靭帯骨化性

・変形性関節症

・関節リウマチ

・骨折

・筋強直性ジストロフィー

・まとめ、感想

骨粗しょう症

【特徴】

骨密度が低下することにより、骨折しやすくなる疾患です。高齢者に多く、特に女性は閉経後に起こりやすい。男性でも70歳ごろに発症しやすいといわれています。骨折を伴う骨粗しょう症は、介護保険の特定疾患の1つとなっています。

【原因】

《原発性骨粗しょう症》

カルシウム、ビタミンD不足、加齢、遺伝、女性の場合は閉経後のエストロゲン低下などにより発症します。

《続発性骨粗しょう症》

バセドウ病、副甲状腺機能亢進症などより発症します。

【症状】

症状は特になく、骨折しやすくなる。骨折すると疼痛などの症状が出る。低身長、脊柱の変形もみられます。

【治療方法】

食事療法、運動療法など

脊柱管狭窄症

【特徴】

椎間板の変形などにより、背骨に囲まれた脊柱管の内部を通っている神経が圧迫され腰痛や下肢のしびれなどが生じます。介護保険の特定疾患の1つです。

【原因】

加齢

【症状】

背中や腰の痛みが生じます。長い間歩いていると足のしびれなどが出現して歩けなくなる間欠性跛行の症状が現れる。

後縦靭帯骨化性

【特徴】

頸椎をつなぐ人体が骨のように硬くなり、脊髄を圧迫する状態。介護保険の特定疾患の1つです。

【原因】

原因不明だが、遺伝的要因が指摘されている。

【症状】

手足のしびれ、感覚障害、歩行障害、排尿・排便障害、巧緻運動障害(手指の細かい作業が困難)など

【治療方法】

薬物療法、頸椎装具の装着などの保存療法、手術など

変形性関節症

【特徴】

加齢や関節への負荷により、関節軟骨がすり減ることで関節可動行きが狭くなることにより、動かしたときに痛みが生じます。高齢者では変形性膝関節症変形性股関節症が多くみられます。また、中年期以降の女性では変形性膝関節症になることが多く、O脚の原因ともなります。早期の治療が有効です。

【原因】

加齢、膝の場合は肥満、膝周辺の筋力低下など

【症状】

関節の痛みや腫れ、関節の変形、関節の動きにくさ等の症状がみられる。

【治療方法】

運動療法、福祉用具の使用、手術など。また肥満による体重の負荷に気をつける必要がある。

関節リウマチ

【特徴】

全身の関節に炎症を起こし、進行すると骨や軟骨が破壊され、関節に変形が起こる疾患です。膝、股関節、指の第二関節などに起こりやすく、女性に多い傾向です。介護保険の特定疾患の1つです。

【原因】

原因不明。自己免疫システムの異常と考えられています。

【症状】

関節の痛み、発赤、晴れ、関節変形などの症状がみられます。特に朝方の関節のこわばりが起こりやすい。

【治療方法】

薬物療法、関節再建手術など。自助具等の使用により工夫を行う。

骨折

【特徴】

高齢者では脊椎圧迫骨折、大腿骨頸部骨折、橈骨遠位端、上腕骨近位部、肋骨などの骨折が多く、寝たきりの原因となりやすい

【原因】

転倒等

【症状】

疼痛、腫れ、変形、皮下出血など

【治療方法】

保存療法、手術

また、骨折の応急手当てに関しては、違うページで詳しくまとめていますので下記のページを参考にしてください。

≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン64「生活支援技術〜緊急時の対応〜」≫

筋強直性ジストロフィー

【特徴】

筋萎縮と筋強直を特徴とします。

【原因】

遺伝によるもので、発症時期から「先天型」「幼年型」「若年型」「成人型」に分類されます。

【症状】

握った手を離せなくなるミオトリーなどの筋肉の強直(こわばり)、筋委縮、筋力低下、多臓器障害などの症状がみられます。

【治療方法】

対処療法(福祉用具等使用、リハビリテーション、薬物療法など)

まとめ、感想

骨や運動系の疾患には、治療や予防ももちろん大切ですが、福祉用具の活用や自助具を使用することにより、関節の可動域や関節への負担が軽減されます。また膝が曲がりにくい場合などにはトイレの便器に補高便座を乗せたりすることも考えて膝の負担を軽減します。加齢により様々な時間を患う可能性は高くなりますが、常日頃の予防が大切となります。

タグ:,,,,,,,

« 前のページに戻る