どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲から「障害の理解」について解説していきたいと思います。
今回、解説していく内容は過去の障害福祉の流れから現在に至るまでにどのような考え方を得て現在にたどり着いたかを解説していきたいと思います。
目次
・障害福祉の基本理念
・まとめ、感想
障害福祉の基本理念
1970年代に国連で障害の権利宣言が採択され、世界的に障害福祉向上の取り組みが本格的に始まりました。ノーマライゼーションの思想が日本でも取り入れるようになり、障害福祉の基本理念が確立していきました。
【障害者の権利宣言】
国連で1971年に「知的障害者の権利宣言」、1975年に「障害者の権利宣言」、1981年を「国際障害者年」としました。国際障害者年のテーマは「完全参加と平等」です。
また、1983〜1992年を「国連・障害者の十年」とした。さらに1993〜2002年を「アジア太平洋障害者の十年」とされました。※ 2012年まで延長された。
【ノーマライゼーション】
ノーマライゼーションの思想は、デンマークのバンク・ミケルセン(ノーマライゼーションの父)により1959年法で導入されました。
また、スウェーデンのニィリエは、1日のノーマルなリズム、経済水準など、ノーマライゼーションの8つの原理をあげました。
【インテグレーション】
障害も被害者も分け隔てのない仲間となり、区別や差別のないシステムが作り出されている状態のことをいいます。例として、普通学級に障害児を積極的に受け入れ、一定教科を一緒に学習できる統合教育があります。
【インクルージョン】
2006年、「私たち抜きに私たちのことを決めるな」の考えのもとで、国連で「障害者の権利に関する条約(障害者権利条約)」を採択しました。条約の理念は、インクルージョンとし、国際条約上初めて「合理的配慮」の概念が取り上げられました。
【リハビリテーション】
リハビリテーションとは、何らかの障害を受けた人が、人として尊厳、権利、資格などを回復する「全人間的復権」を意味します。日本では、2002年(平成14年)に決定された「障害者基本計画」の基本理念として、ノーマライゼーションとリハビリテーションが位置づけられました。
リハビリテーションに関しては違うページに詳しくまとめていますので、下記のページを参考にしてください。
≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン25「介護の基本〜リハビリ〜」≫
まとめ、感想
このような考え方や、条約により障害者差別とういものが何度も定義され、現在に至ります。
私たち介護職は、障害の理解をしっかりと把握し、障害がある方でも分け隔てなく、普通の社会で普通に生活できるよう理解する必要があります。