知ってて得!「た」から始まる介護現場で役立つ用語集
どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。
おなじみになりました、特定の頭文字から始まる医療・福祉に関わる専門用語のシリーズを今回も投稿していきたいと思います。今回は「た」から始まる専門用語こちらの投稿で紹介していきたいと思います。
【体圧分散】
寝ているときに寝返りができず特定の部位への負担が続くと褥瘡の原因になりやすいので、寝ているときに体重を全体に分散することです。
【体位】
からだの姿勢や位置のことです。座った状態を「座位」、仰向けに寝ている状態を「仰臥位」、横向きに寝る状態を「側臥位」といいます。
【第1号研修(喀痰吸引等研修)】
介護職員等が医療行為を行うための研修の1つです。修了すると不特定多数の利用者に対して喀痰吸引と経管栄養が可能になります。
【第1号被保険者】
国民年金の場合、20歳以上60歳未満の自営業者、農業者、学生、無職の方が対象となります。
介護保険の場合は、市区町村在住の65歳以上の方が対象となります。
【第一種社会福祉事業】
社会福祉事業の一種です。行政または社会福祉法人が運営する養護老人ホームや特別養護老人ホームなどが対象となります。利用者の保護の必要性が高いため公的な規制が設けられています。
【体位ドレナージ】
体位を変えることによりたんなどの分泌物を排出しやすくする方法です。分泌物が溜まった肺区域が上になる体位を取り、重力を利用してたんなどの分泌物を移動し排出させます。
【体位変換】
自力でからだを動かすことができない人の体位を変えることです。血行障害による機能低下や褥瘡防止のために定期的に体位を変換します。
【体位変換器】
寝たきりの状態から体位変換する時にからだの向きを維持するための介助具です。介護保険制度による福祉用具貸与・販売サービスの対象です、
【体液】
動物の体内にある液体成分の総称です。脊椎動物では「血液」「リンパ液」「組織液」に分類されます。
【体温調節障害】
自律神経の乱れどどで体温を一定に保てない障害です。気温の変化により熱中症や低体温症になりやすいので注意が必要ですです。
【体幹】
胴体のことであり全身のうち手足と頭部以外の部分を指します。
【体幹機能障害】
脊髄や頸椎の損傷などが原因により、からだの姿勢保持が困難になる障害です。体幹以外に下肢や上肢に重複障害があることが原因により症状として現れやすくなります。
【体感症】
身体疾患はないもののからだに異常な感覚や痛みなどがあることです。統合失調症やうつ病、神経症などの症状として見られる症状であり、セネストパチーともいわれます。
【体幹装具】
体幹に巻いて動きを制限したり矯正したりする器具です。脊柱変形の防止や矯正、体幹の残存機能の向上などの目的で使用されます。
【待機老人】
特別養護老人ホームに入所を希望しも満員で入れず、順番待ちをしている高齢者のことをいいます。。
【退行】
子供や赤ちゃんに逆戻りしたような行動をとることでいわゆる「赤ちゃん帰り」の事をいいます。
【台座式リフト】
利用者が台座に座ったまま移動できる床走行式リフトです。介助者がキャスター付きの台を押して移動させます。
【第3号研修(喀痰吸引等研修)】
介護職員等が医療行為を行うための研修の1つです。修了すると特定の利用者に対してのみ、喀痰吸引と経管栄養がを行うことが可能となります。
【第三者評価】
利用者や福祉サービス事業者以外の公正で中立な第三者機関がサービスの質に関して専門的かつ客観的に評価を行うとともに、その結果を公開することです。
【体重負荷】
体重によって骨や筋肉に負荷をかけることです。リハビリテーションでは、ウォーキング、ジョギング、ダンスなどの体重負荷運動が取り入れられています。
【代償】
適応規制の1つであり、本来の要求や目標が達成できなかったときに、それに類似した難易度の低い要求や目標を果たすことで満足を得ようとする心理です。
【対象喪失】
配偶者や親しい人との死別、離別、社会的役割の喪失、健康の喪失などその人にとって大切なものを失うことです。これにより意欲の低下や心身に影響及ぼすリスクともなります。
【帯状疱疹】
神経に沿って帯状の水疱が生じる皮膚疾患です。特有の痛みやかゆみなどを伴い、過去に感染した水疱瘡が原因ウィルスとして、免疫低下時などに再活性化して発症します。
【対症療法】
病気の原因そのものを治療するのではなく、出現している症状を軽減し、苦痛を緩和することを目的とした治療方法です。
【退職共済年金】
共済組合加入者が老齢基礎年金の受給資格期間を満たしたときに支給される年金です。65歳から老齢基礎年金に上乗せされます。2015年(平成27年) 10月より共済年金は厚生年金に一元化されました
【対人恐怖】
他人と接するときに自分が恥をかくことを恐れ、強い不安や緊張を覚える状態を指します。家族など親しい人に対しては不安を感じない事例が多い神経症の1つです。
【耐性】
細菌やウィルスなどの病原体が抗生物質などの薬に対して抵抗性を持つようになり、その薬がほとんど効かなくなることです。
【体性感覚】
目や耳などの感覚器官ではなく、皮膚、筋肉、腱、関節などが感じる感覚です。「皮膚感覚」と「深部感覚」と「内臓感覚」があります。
【滞続言語】
日常会話の中で話の内容や質問とは関係なく同じ言葉を繰り返す症状です。ピック病によく見られる症状です。
【大腿義足】
股関節より上で足を切断したときに使用する義足です。立つ、歩くなどの失った運動機能を補います。
【大腿骨】
股関節から膝までの大腿の中軸となる管状骨で人体では最長の骨となります。。
【大腿骨頸部骨折】
大腿骨骨頭の下にあるくびれた部分の骨折です。骨粗しょう症の高齢者が転倒することで起こることが多い箇所で、寝たきりの原因ともなります。
【大腿骨大転子】
大腿骨頸部の外側の突出した部分の骨です。大転子の高さが杖の長さの目安となります。
【大腿四頭筋】
大腿の前面にある筋肉で「大腿直筋」「内側広筋」「外側広筋」「中間広筋」の4つの筋肉から成り立ちます。膝の伸展や下腿を伸ばす働きがあります。
【大腸がん】
大腸に発生する悪性腫瘍の総称で結腸がん、直腸がん、盲腸がんなどがあります。初期症状はほとんどなく進行すると便秘と下痢の繰り返し、腹痛、血便などの症状がみられます。
【大腸菌】
人や動物の腸管内に常在する細菌の1つです。特に大腸に多く通常は無害だが、胃腸炎を引き起こすものもあり、病原性大腸菌と呼ばれます。膀胱炎、腎炎の原因にもなります。
【大腸ポリープ】
大腸の粘膜の1部が隆起した組織です。腺種性と非腺種性があり、その多くは腺種性です。腺種性の多くは良性だががん化するリスクもあります。
【大臀筋】
お尻の部分の筋肉です。骨盤と大腿骨をつなぎ立ち上がったり、足を蹴りだしたりするときに使います。
【大転子】
大腿骨のうち股関節に接している外側の突起したものです。
【耐糖能障害(境界型糖尿病)】
糖尿病ではないが血糖値が正常より高く、将来的に糖尿病になる率が高い状態です。
【大動脈瘤】
胸部または腹部の大動脈が拡大して瘤状になったものです。大動脈瘤が破裂すると激しい腹痛や腰痛が起こり、多量の出血によるショック状態で死に至ることもあります。
【第2号被保険者】
国民年金の被保険者の種別の1つで、厚生年金の加入者を指します。介護保険においては、市区町村区域内に住所がある40歳以上65歳未満の医療保険加入者のことを指します。
【第二種社会福祉事業】
社会福祉事業の1つで通所や在宅サービスなど、利用者への影響が比較的小さく、公的規制の必要性が低い事業を指します。経営主体には特に制限はありません。
【大脳】
左右の大脳半球からなる脳の主要部分で脳の8割を占めます。からだ全体から送られる情報を処理し、指令を行う機能を担います。
【大脳半球】
大脳の左右対となる半球状の部分です。中央にある脳梁と呼ばれる交連線維の束で結ばれています。
【大脳皮質】
大脳半球の表面を灰白質の薄い層で神経細胞が集まってい部分です。感覚・運動機能や高次の精神活動の中枢となる「新皮質」、本能や情動を司る「古皮質」から構成されています。
【大脳皮質基底核変性症】
筋肉の固縮や動作緩慢などのパーキンソン様症状と失行や失語などの大脳匹症状が同時に見られる病気です。特定疾患治療研究事業の対象疾患です。
【代弁的機能】
社会福祉サービス利用者の権利を守るために利用者の要望や意見を代弁して、実現を図る機能です。ケアマネージャーなどの相談援助職や専門職が果たす重要な役割となります。
【ダウン症候群】
染色体異常によって起こる先天性疾患です。知的障害、心疾患、特徴的顔貌、低身長、小頭などの症状がみられることが多くなります。
【唾液腺】
唾液を分泌する腺の総称です。耳下腺、顎下腺、舌下腺の唾液腺と多数の小唾液腺があります。口腔ケアの1つである唾液腺マッサージは、唾液の分泌を促すのに有効です。
【多機能便座】
温水洗浄、温風乾燥、便座ヒーター、脱臭など様々な機能が搭載された便座です。
【多脚型杖(多点杖)】
杖の先端が3〜5脚に分かれている杖です。支持面積が広く安定性があるので歩行バランスを取るのが困難な人に適しています。
【宅配サービス】
電話やインターネットなどで注文した商品を自宅に配送してくれるサービスです。在宅高齢者向けに食事や介護用品の配送とともに声かけや安否確認なども行うサービスも存在します。
【宅老所】
一般的に法令に定義のない地域密着型小規模高齢者施設を指します。民間独自の福祉サービスを提供しており通う、泊まる、住むといった内容が一元的に行えるサービスです。
【多系統萎縮症】
運動失調、低血圧、排尿障害などの症状が現れる進行性神経変性疾患です。線条体黒質変性症、シャイ・ドレーガー症候群、オリーブ橋小脳萎縮症の総称です。特定疾患治療研究事業の対象疾患であり介護保険の特定疾病に含まれます。
【多幸症】
現実の状況とかけ離れた幸福感、不自然な感情の高揚、上機嫌などが見られる精神症状のことです。躁うつ病やアルツハイマー病、アルコール依存症などにみられる症状です。
【多重介護】
1人で複数の家族、親や配偶者、実の親や義理の親、障害のある子と配偶者等を同時に介護することです。
【多臓器不全】
生命維持に必要な複数の臓器が同時にまたは連鎖的に機能しなくなり生命に関わる重篤な状態です。重度の外傷、火傷、感染症などによって起こります
【立ち上がり介助】
からだの麻痺や下肢の筋力低下により、要介護者が立ち上がることが難しい場合、介護者がその動作を補助することです。
【立ち上がり補助便座】
立ち上がりに困難がある人が使用する電動昇降式の便座です。介護保険の特定福祉用具に含まれます。
【立ち直り反応】
正しい姿勢が崩れたときに元の姿勢に戻そうとする反応のことです。神経や脳の病気によりこの反応が低下すると転倒するリスクになります。
【脱臼】
関節が外れ骨の位置がずれた状態です。原因によっては外傷性、先天性、病的脱臼などに分類されます。関節が全て外れたものを「完全脱臼」、一部だけ外れたもの「亜脱臼」といいます。
【脱水症】
体内の水分や電解質が欠乏した状態です。主な症状には口渇、頭痛、倦怠感などがあります。原因は水分摂取不足、発熱、下痢、暑さによる大量発汗などで高齢者は脱水症を起こしやすくなります。
【タッピング】
気管などに付着しているたんの排出を促したり、痛みを不安を和らげたり、緊張ほぐしたりするために指先の腹を使って軽く弾ませるように叩く技法です。
【縦型手すり】
床面に対して垂直に取り付けられたI字になった形状の手すりです。転落防止のためにトイレや浴室、玄関などで利用されています。
【多動】
落ち着きがなく絶えず動き回ったり騒いだりするなどじっとしていられない状態です。発達障害の注意欠陥多動性障害(ADHD)の主な症状です。
【他動運動】
関節可動域訓練の1つで要介護者が自分では動かすことができない部分や動かしにくい部分を人や機械の力で動かすことです。
【田中・ビネー式知能検査】
精神年齢と知能指数を算出する知能テストの1つです。心理学者の田中寛一が日本式ビネー式知能検査として1947年(昭和22年)に発表しました。
【ターナー症候群】
性染色体の異常が原因で起こる女性特有の先天性疾患です。低身長や二次性徴の欠如を特徴とします。
【多発梗塞性認知症】
脳梗塞の多発により生じる認知症です。常識的な判断力などは比較的よく保たれます。部分的に脳機能が障害されるまだら認知症や感情表出が抑制できない感情失禁などが現れます。
【多発性筋炎】
特に手足の筋肉に炎症が起こり、筋力低下や筋委縮などが見られる疾患です。原因は不明で自己免疫反応が関与すると考えられている特定疾患の1つです。
【多発性硬化症】
中枢神経を覆う髄鞘の破壊、消失によって多発的に起こる疾患です。症状は部位によって異なりそれぞれ増悪と寛解を繰り返します。特定疾患の1つです。
【ダブルケア】
子育てと親の介護を同時に行う事です。
【ターミナルケア】
終末期の患者に対する医療や介護で延命治療中心ではなく、肉体的・精神的な痛みや死への恐怖を和らげることなどに重点を置き、尊厳を持って残りの人生を送れるように援助するケアです。
【ターミナルケア加算】
介護保険事業ではターミナルケアを自宅などで行った場合に発生する加算の1つです。1人の利用者に対し一カ所の事業所に限り算定することができ利用者の死亡月に加算がされます。
【団塊の世代】
戦後の第一次ベビーブーム時代に生まれた世代のことです。1947年(昭和22年)〜1949年(昭和24年)生まれを指します。
【担架ネット】
寝たきりの要介護者を寝かせたまま運び、そのまま入浴させるための担架です。アルミなどの骨組みにナイロンなどのネットシートをかけたもので、浅い洋式浴槽や簡易浴槽の入浴に利用することができます。
【短期記憶】
一時的に保存される記憶のことです。電話番号など少しの間だけ覚えるおくことができる記憶で数秒数分で消失します。この短期記憶を繰り返し学習していくと長期記憶に変わります。認知症患者ではこの短期記憶が障害されやすいとされています。
【短期入所生活介護】
介護保険の居宅サービスの1つです。介護老人福祉施設などへの短期入所者に入浴、排泄、食事などの介護や日常生活の世話、機能訓練などが行われます。
【短期入所療養介護】
介護保険の居宅サービスの1つです。介護老人保健施設などへの短期入所者に看護、医学的管理下の介護、機能訓練などの必要な医療、日常生活上の世話が行われます。
【短期目標】
ケアプランに置いて長期目標を達成できるように期間を区切って段階的に設定された具体的な目標のことです。
【たん吸引】
肺炎や呼吸困難を防止するため吸引器などにより気道や気管内に詰まったたんを吸い出すことです。
【たん吸引器】
自力でたんを出せない人に用いられるたんを吸引するための機器です。コンセント式、電池色、手動式、足踏み式などの種類があります。
【段差】
床や地面に高低差がある状態です。歩行時の転倒の原因や車いす移動時の支障になるので段差解消への取り組みが必要です。
【端座位】
ベッドの端に腰をかけて床に足を下ろした姿勢です。足裏が床面に着くようにします。車いすやポータブルトイレへの移乗の際の準備体勢となる姿勢です。
【段差解消】
転倒や移動を妨げる原因となる床や通路などの段差を取り除くことです。介護保険では段差解消のため住宅改修、福祉用具貸与等が利用できます。
【段差解消機】
段差を乗り越えるために天板部に車いすごと人を乗せて電動や手動で上下させる装置です。固定設置型と据え置き型があります。
【ダンスセラピー】
心理療法の1つでダンスを通じて感情を表現し、自由な動きを楽しむことによって心とからだの調和を取り戻していくケア方法です。
【胆石】
胆道にできる結石です。症状には上腹部痛、吐き気、嘔吐、黄疸、発熱などが現れます。高コレステロールの食事の摂りすぎが原因のリスクになります。
【断層撮影】
X線、磁器、陽電子などを用いた特殊な機器でからだの断面を撮影することができます。CT、MRI、PETなどがあります。
【断端訓練】
断端(切断された部分)に対する可動域拡大・筋力強化訓練などを行うことです。
【ターンテーブル】
からだの方向を変えるときに使用する回転板です。要介護者の移乗時に足の回転を補助する目的があり、浴槽への出入り時などに用いるられます。
【胆道がん】
胆道に発生する悪性腫瘍の総称です。胆汁を流す管にできる「胆管がん」、胆のうにできる「胆のうがん」、十二指腸乳頭部にできる「乳頭部がん」に分けられます。
【胆のう】
肝臓の下に位置している、肝臓で作られた胆汁を貯めることができる袋状の臓器です。
【たんぱく質】
20種類以上のアミノ酸が連結した高分子化合物です。生命維持に欠かせない栄養素であり、筋肉や臓器、酵素、ホルモンなどの基本成分にもなる3大栄養素の1つです。
【たんぱく尿】
一定以上のたんぱく質を含んだ尿です。腎臓の障害が原因となる「病的たんぱく尿」と運動の発熱などが原因となる「生理的たんぱく尿」があります。
【ダンピング症候群】
胃を切除した人の食後に症状です。動悸、悪心、嘔吐、脱力感、めまい、立ちくらみなどの症状です。摂取した食べ物が急速に小腸に流れることが原因となります。
【単麻痺】
四肢麻痺のうち一肢だけが麻痺した状態です。
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