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介護の仕事はきつい?やりがい?現場で働く講師が本音で語ります

まず初めに結論からお伝えすると、介護の仕事は、不向きな人からすれば辛い仕事です。どうしても人と人が関わり、密なコミュニケーションが求められる職種となります。また、向き不向きも介護の職種によって大きく変わります。今回はそういった職種に応じた仕事の内容ややりがいについてご紹介いたします。

通所介護・通所施設

例えば、デイサービス(高齢者)や生活介護(障がい者)の場合、利用者様が日中、通う施設であり、その中ではレクリエーションや入浴介助、または運動など様々な活動が行われております。
もちろん介護技術も必要になりますが、人前に立って意欲の向上につながるようなイベント企画能力なども問われます。私もデイサービスで企業の立ち上げから関わり、職員として前線に立てた身として、大事にしていた事は「利用者様と利用者様の関係をつなげるコミュニケーション」でした。利用者様に多いのが自分の都合ではなく、家族様の介護負担の軽減等の理由により通所されている方も多く、そういった方はどうしても見知らぬ集団の中に溶け込む事に時間がかかり、孤立しまいがちになってしまうので、そういったことにならないようデイサービス職員として共通の話題を持つ利用者様同士をつなぐようなコミニケーションを意識したり、そういった席の配置を気にします。また、日中を一緒に過ごすことで、同じ話題を共有できるようレクリエーションやその他の活動を通して関係性を作り上げていくことも重要となります。
このように、通所介護や通所施設は利用者様が不安なく、楽しい雰囲気作りを作ることが課題となります。利用者様が「行きたくない」では通所する理由は家族様だけの都合になってしまいます。「行きたい」と思えるような場所を用意するために、様々な気配りやイベントをご用意し、おもてなすのが、この職種の介護従事者としてのプロフェッショナルとしての仕事です。
はじめは「行きたくない」と思っていた利用者様が自ら「行きたい」と思えるようにサポートしていき、そして初めは笑顔もなかった方が共にレクリエーションを楽しみ、美味しくご飯を食べてくれている姿がやりがいにつながるのではないでしょうか。

入所施設(生活の基盤として暮らす施設)

施設にも様々な種類があります。高齢者の場合は、特別養護老人ホーム(原則、要介護3以上の重度の方向き)や有料老人ホーム、サービス付き高齢者住宅(訪問介護の位置づけではあるが、ほぼ入所施設)、経費老人ホームなど多岐に存在します。
障がい者の場合は、障害者入所施設やグループホームなどが存在します。
また、病院で看護助手として働くことも、介護職員としても位置づけられます。
ここでは、入所している利用者様の生活全般に関わる介護を行います。入浴する際の介助やトイレの介助、食事を自分自身で食べれない方に関しては、食事介助や服薬介助、日中ベッドから離床されている場合には、シーツ交換からお掃除まで。ある施設では、洗濯や外出する際の送迎まで。
そして、施設に限って特殊な勤務体制があります。それは夜勤勤務です。日中だけではなく、施設で住まれている場合、どうしても24時間体制で介護に取り組まなければ、夜間帯等のトラブルや急遽の対応に対処ができないのが現状です。
1人でトイレに行けない人が夜間にトイレに行けなくなった場合の対処や、3時間おきにおむつ交換が必要な方の対応など施設入所する利用様によって様々なニーズがあります。夜勤勤務に関しては大変という方もいらっしゃいますし、給与がたくさんもらえて嬉しいといった方もいらっしゃり、様々な意見に分かれるかと思います。
また、私自身、施設介護で長く勤務していたこともあり、施設介護のやりがいは「介護技術の習得」でした。在宅で過ごせない方が入所する前提となりますので、利用者様全員ではございませんが、介護が必要となる方がほとんどでしたので、様々な介護技術が身に付き、今の講師としての自信につながっているのが事実です。入浴介助や排泄介助、食事介助や移動介助、シーツ交換まで様々です。また、介護技術だけではなく夜間眠れない方や興奮気味(夜間せん妄)の方への、環境の整備やコミュニケーションの方法など様々なことが勉強になりました。
これら介護技術についてたくさんのことを経験しそのような事を学びたい方には、施設介護は良い経験につながると思います。また、施設介護は介護従事者と利用者様が基本的には1対1ではなく、何かトラブル等困ったことがあった場合には、他の職員さんも施設に勤務していますので、すぐに相談し、共に対応することもできます。「介護の現場に興味がある、でも1人じゃ不安と言う。そういった方は施設介護がお勧めです。

訪問介護(ホームヘルパー)

基本的には利用者様の自宅にお伺いし、身体介護(トイレ介助や入浴介助など身体に触れる行為)や生活援助(調理、掃除、買い物など生活に関わる行為)のサービスをし、在宅で暮らすためのサポートを行うことを目的としています。
その他にも必要時には外出援助も提供されることがあります。例えば、1人で病院に行けない方に対しての通院介助。目が見えない視覚障がい者や体が不自由な身体障がい者など様々な理由で外出することに対して、サポートが必要な方への外出援助(ガイドヘルパー・同行援護・行動援護)など在宅を拠点にしている方が困っていることを行政から認められた範囲で介護を行います。
訪問介護の特徴としては、通所介護や施設介護とは違い、こちらから用意した建物(環境)で介護サービスを提供するのではなく、利用者様の自宅といった相手のフィールドに合わせて介護を行うます。例えば、調理の介助が必要な場合でも、調味料の場所や調理器具の場所、味付けの好みや盛り付け方、または、栄養制限のある病気をお持ちの方の調理する際の留意点も、利用者様によって合わせていく必要があります
このように、利用者様一人ひとりに応じて環境が変わるのでその場に応じた柔軟な対応が求められます。
次にやりがいに感じて説明をいたします。私自身、訪問介護事業所でホームヘルパーとして働いた経験もあり実際よく聞く声は「向き合った介護ができる」という声です。利用者様1人に対して密なコミュニケーションを取ることができ、一人ひとりに求められるサービス提供を行うことが可能です。利用者様1人に対して1時間や2時間、外出エン助の場合だと8時間など長い時間その利用者様1人に対して向き合うことができ、その人だけに介護サービスを提供するのが在宅サービスの特徴ですそういった前提から訪問介護特有の密な信頼関係を結べることも1つの魅力です。
その人が住み、慣れた家で暮らすためのサポートを提供するとはやりがいと言えるでしょう。

介護は職種に応じて向き不向きがある

介護といっても、高齢者(65歳以上)への介護と障がい者への介護によっても大きく異なります。また、施設の介護や在宅での介護によっても仕事内容が大きく変わります。仕事をする上の姿勢も違いがあり、例えばデイサービスの場合は笑顔で大きな声で笑いテンションを上げていく事が大切な場合もありますが、在宅介護の場合、そのような行為を利用者様の家に行うとおかしな雰囲気になってしまいます。利用者様とのコミュニケーションをする上でのテンションも集団と個別で提供するサービスに応じて変わってきます。自分自身の性格やライフワーク、そして、今後のキャリアアップを前提にどのような介護技術を習得したいのか?
そういったことを考え、自分に合った職種にチャレンジすることをお勧めいたします

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