和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン32「介護の基本〜多職種〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回は介護福祉士の試験範囲の中から介護の基本」についてまとめていきます。利用者が1つの目的を達成するためには他職種との連携が必要になります。様々な職種の専門知識を活用し利用者のAD L、QOLの向上を図るのも私たちの介護従事者の仕事です。それらの内容について解説していきますね。

目次

・チームアプローチについて

・福祉関係の職種について

・医療関係の職種について

・医療行為について

・介護士が行える医療的ケアについて

・まとめ、感想

チームアプローチについて

目的達成のために他職種のチームで援助を行うことをチームアプローチといわれます。チームアプローチを支えるケアシステムには

①介護福祉士が利用者と支える個別支援

②チーム全体で利用者を支えるチーム支援

③組織や基盤を整備する組織的な支援

チームアプローチで大事な事は「共通の目標を持つ」「互いの専門性を理解し、尊重する」「定期的なケアカンファレンスを持ち、情報交換を行い議論する」などに留意する必要があります。

福祉関係の職種について

チームアプローチでは様々な機関やそこで勤める職種の方と連携し、1つの目標に向かいます。それではそれらの福祉関係に関わる職種について説明していきます

【社会福祉士】

福祉の相談に応じ、各所と連絡調整、並びに援助を行う国家資格(名称独占)である。

【精神保健福祉士】

精神障害の医療を受ける人の相談に応じ、援助を行う国家資格(名称独占)である。

【介護福祉士】

身体及び精神に障害があり日常生活を営むのに支障があるものの介護、また介護者に対する指導を行う国家資格である。

【介護支援専門員(ケアマネージャー)】

要介護者からの相談を受け、適切なサービス利用ために各所と連絡、調整を行いケアプランを作成する公的資格である。

【訪問介護員(ホームヘルパー)】

介護が必要な人の居宅で、身体介護と生活援助を必要に応じて行う。

【医療ソーシャルワーカー】

患者や家族の抱える様々な問題を解決、連絡、援助し、社会復帰の促進を図る。社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持つものが多い。

【ケースワーカー】

福祉事務所の職員で相談援助を行います。

【民生委員・児童委員】

地域関係者のインフォーマルな情報収集や相談、見守りなどを行い、関係機関につなぐ。

医療関係の職種について

ときには病院で働くリハビリを担当している専門職や看護師や主治医と連携を取ることもあります。ここでは医療関係職種についてまとめていきます。

【医師】

診断、投薬や注射、手術、生理学的検査などを行う。

【看護師】

療養所の世話、診療補助をおこないます。

【助産師】

助産行為、妊婦、褥婦、新生児の保健指導を行います。看護師資格も持つため療養所の世話、診療補助も行います。

【保健師】

療養所の世話、診療補助を行う。地域包括支援センターや市町村、保健所などに勤務しています。

【薬剤師】

調剤や医薬品の供給、薬事衛生を行います。調剤業務は独占的業務である。

【義肢装具士】

義肢装具の採型、採寸、適合、調整を行います。

【視能訓練士】

知能検査、斜視や弱視の訓練と治療を行います。

【理学療法士】

医師の指示のもと理学療法を行い身体の基本的動作能力の回復を図ります。

【作業療法士】

医師の指示のもと作業療法を通して応用的動作能力、社会的適応能力の回復を図ります。

【言語聴覚士】

医師の指示のもと聴覚に障害ある、嚥下・咀嚼に障害がある人に対して訓練、検査、助言、指導を行います。

【栄養士】

食物の栄養の専門家として栄養の指導を行い食生活をさせます。

【管理栄養士】

栄養士の免許取得後に国家試験に合格し、資格を取得したものが管理栄養士になれます。栄養指導や栄養士の指導を行います。

【臨床心理士・公認心理士】

心理学の知識や技法を使い、問題の克服や困難の軽減に向けて支援を行います。

また、リハビリテーションに関してはさらに詳しい内容を違うページでまとめていますので下記を参考にしてください。

≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン25「介護の基本〜リハビリ〜」≫

医療行為について

資格には「業務独占」と「名称独占」の2種類があります。

業務独占とは、国家資格を取得したものがその根拠法で定められた業務を独占することです。医師や看護師が行う医療行為は、業務独占であります。

名称独占とは、国家資格において、登録による有資格者だけがその名称を呼ぶことができる法的規制です。介護福祉士や社会福祉士は名称独占に含まれます。

【医療行為ではないもの】

①水銀体温計や電子体温計により腋下で体温を測定する。また、耳式電子体温計で外耳道による体温の測定。

②自動血圧測定器による血圧の測定。

③新生児以外のものであって入院治療の必要がないものに対して、動脈血酸素飽和度を測定するためパルスオキシメーターを装着する

④軽微な切り傷、擦り傷、火傷等について、専門的な判断や技術を必要としない処置をする。汚物で汚れたガーゼの交換も含みます。

⑤一定の条件を満たした上で、皮膚への軟膏の塗布(褥瘡の処置を除く)、皮膚への湿布の貼付、点眼薬の点眼、一包化された薬の内服、肛門からの座薬挿入または鼻腔粘膜への薬剤噴霧を解除すること。

【医療行為として規制する必要がないもの】

①爪そのものに異常がなく、爪の周囲の皮膚にも炎症がなく、かつ、糖尿病等の疾患に伴う専門的な管理が必要でない場合には、その爪を爪きりで切る、爪ヤスリでヤスリがけができます。

②重度の歯周病等がない場合、歯ブラシや綿棒またはガーゼなどを用意して日常的な口腔内の口腔ケア、清拭を行い口腔内の清潔を行うこと。

③耳垢を除去すること(耳垢塞栓の除去を除く)

ストマ装具のパウチに溜まった排泄物を捨てること(肌に装着したパウチの取り替えを除く)

⑤自己導入を補助するため、カテーテルの準備、体勢の保持などを行うこと。

市販のディスポーザブルグリセリン浣腸器を用意して浣腸すること

介護士が行える医療的ケアについて

2011年(平成23年)の社会福祉士及び介護福祉士法改正により、介護福祉士の業務に「喀痰吸引その他のそのものが日常生活を営むのに必要な行為であって、医師の指示のもとに行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る)を含む」が加えられました。このことにより介護福祉士が基本研修と演習を終了後、実地研修を修了し、修了書の交付を受けた場合には、「喀痰吸引」「経管栄養」を実施することができます。

医療的ケアに関して詳しい内容は違うページでもまとめていますので下記を参考にしてください。

≪実務者研修の「医療的ケア喀痰吸引」「経管栄養」について!!カイゴミライズアカデミー医療的ケア現役講師が解説いたします。≫

まとめ、感想

今回は福祉、医療に関する専門職についてまとめていきました。また私たち介護士ができる行為とできない行為についてもまとめています。実際の介護現場でのアンケートでは、9割以上が知らずに医療的行為を行っていたと言う結果もあります。その利用者の病気の進行具合により、医療行為とは知らずに爪切りや口腔ケアを行う事は介護の現場ではよくあることだと思います。知らずに行っていたでは済まされない行為になりますので、行政からの監査のときにはしっかりと対応しておく必要があります私自身介護の現場で働く上で気をつけて周りのスタッフにも周知をしています。

それでは本日は勉強お疲れ様でした。

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