和泉市 実務者研修 カイゴミライズアカデミー

令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン39「コミュニケーション技術〜受容と共感〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲から「コミュニケーション技術」について学んでいこうと思います。介護職にはどのようなコミニケーション技術が求められるか?また、コミニケーション技術の専門用語に対しても解説していきます。適切なコミュニケーションは、信頼関係をはぐくみます。

目次

・自分を知り、自分を知ってもらう

・受容と共感について

・質問についての技術

・バイステックの7原則

・まとめ、感想

自分を知り、自分を知ってもらう

コミニケーションでは、相手の話を聞くことが重要です。ただ、利用者も知らない介護従事者に深い話はあまりしないと思います。そのために自分のことを知ってもらうことも必要です。そのことについてまとめていきましょう。

【自己開示】

相手との信頼関係を深めるには、適切な自己開示をする必要があります。自己開示の基準では、

①どのくらいの量か?

②どのぐらい深い内容か?

③どのタイミングで開示するか?

④誰に開示するか?

⑤どのような機会や頻度で開示するか?

といったことが大事となり、この基準に基づいて客観的にみて適切か不適切かを判断する必要があります。

【自己覚知】

自分を知ることを自己覚知といいます。自分がどのような価値観や感情を抱いているのかを把握し、自分自身を律する必要があります。そのことにより、短所については反省、長所についてはさらに伸ばせることが期待できます。

受容と共感について

受容と共感についてはコミニケーション技術の基本になります。介護の仕事では信頼関係が重要です。その信頼関係を築くためのコミニケーションの基本、専門用語についてまとめていきます。

【受容】

相手をありのまま受け入れることです。自分の価値観で相手のことを判断するのではなく、相手の考え方や価値観を尊重する考え方です。

【共感】

相手の感情や思いを理解して、共有すること共感といいます。相手の気持ちに寄り添い、否定することなくうなずき相槌を入れることが大切です。

【傾聴】

相手の言葉を妨げず、じっくりと耳を傾けて聞くことを傾聴といいます。時折、相手の言葉を繰り返したり(ミラーリング)、うなずきをすることによりより傾聴していることが相手に伝わりやすくなります。

ミラーリングは、心理カウンセリングで良く取り入れられる技法です。ミラーリングに関して、詳しく解説したページを書きに載せておきますの参考にしていただければと思います。

≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン3「人間関係とコミュニケーション〜人間関係〜」≫

【要約】

話を聞いた後、話の内容や意味や感情などをまとめて相手に伝える技法。

【明確化】

相手の話す内容が具体的ではなく、まとまりがないときに「今おっしゃっているのは誰のことでしょうか?」等と尋ねることにより話の内容を明確化します。

【焦点化】

相手の話す内容を受け止めて、聞き手が自分の中で理解した内容をまとめた上で相手にフィードバックする技法。

【直面化】

相手の行動やその影響などを指摘し、相手が自分と向き合う機会を提供する技法です。相手の問題点を指摘する技法なので適切に行われた場合には、信頼関係を生むが、不適切に行われた場合は逆効果も考えられます。

【逆転移】

介護者が利用者に感情移入することをいいます。マイナスな効果もありますので注意する必要があります。

質問についての技術

質問する事は相手との話のきっかけとなり、利用者の情報を得る役割もあります。質問には.大きく分けて開かれた質問」と「閉じられた質問」があります。それらについて説明していきます。

【開かれた質問】

開かれた質問とは、相手が自由に答えを見つけることができる質問です。「何かしたいことありますか?」など答えが複数存在し、広がりやすい話になります。

【閉じられた質問】

YESかNOで答えられる質問のことをいいます。また短く答えられる質問の事です。例えば「この話は聞こえていますか?」などの質問であり、聞きたい情報だけを限定することができます。認定調査などで使われることが多い。運動性失語症の人の場合は、閉じられた質問の方が答えやすい傾向にもあります。

バイステックの7原則

バイステックの7原則は、アメリカの社会福祉学者であるバイステックが提示した7つの原則のことである。援助者が、利用者と個別に関わる際の実践的な原則です。その原則は下記の7つになります。

【個別化】

利用者の個別性を理解し、その人に合った個別援助する。

【意図的な感情表出】

利用者自身が自由に感情を表現できるように意図的に関わる。

【統制された情緒的関与】

自分自身の感情を制御して、利用者の感情に対して意図的に反応します。

【受容】

利用者の態度や言葉や行動などを否定せずありのままに受け入れる

【非審判的態度】

利用者を一方的に非難しない。

【利用者の自己決定】

利用者自身の自己決定を大事にし尊重し促します。

【秘密保持】

利用者から知りえた情報を外に漏らさない。

まとめ、感想

今回の学びでは皆様が実際、介護の現場で自然にできている事が多かったのではないでしょうか?当時、私自身が介護福祉士の試験勉強し試験に挑戦するときには「バイステックの7原則」と「介護福祉士の義務」と「介護福祉士の職業倫理」がごっちゃになって頭がこんがらかったことを覚えています。

「介護福祉士の義務」については下記のページで解説していますので参考にしてください

≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン2「人間尊厳と自律〜人権〜」≫

「介護福祉士の職業倫理」については下記のページで解説していますので参考にしてください

≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン34「介護の基本〜職業倫理〜」≫

それでは本日も勉強お疲れ様でした。

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