令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン40「コミニケーション技術〜視覚・聴覚障害〜」
どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回も介護福祉士の試験範囲である「コミュニケーション技術」についてまとめていきます。その中でも視覚障害者、聴覚障害者の概要やコミニケーション方法について解説していきます。
目次
・視覚障害者とのコミュニケーション
・聴覚障害者とのコミニケーション
・構音障害の方とのコミュニケーションについて
・失語症の方とのコミニケーションついて
・認知症の方とのコミュニケーション
・精神状態が不安定な方とのコミニケーション
・まとめ、感想
視覚障害者とのコミュニケーション
視覚障害者とのコミュニケーションのポイントは、しっかりと挨拶をし、ゆっくりとハキハキとした発音で話をすることが大切です。
視覚障害者の方は、声の聞こえている位置から相手の身長なども判断します。視覚障害者の方がコミニケーションツールとしてどのようなものがあるか説明していきます。
【点字】
もともとは文字を暗号化するため軍事用として使用されていました。それを様々な使いやすい方法を取り入れ、今の点字が出来上がりました。浮き上がった6つの点字の組み合わせで文字や数字などを読み取ることができます。点字は、左から右に指を使って読み取ることができます。
【その他のツール】
視覚障害者の方は、音声読み上げソフト、ICレコーダー、ハンドライティング、拡大鏡、拡大読書器、スマートフォンのカメラを通しての拡大機能などがコミニケーションツールとして使われています。
聴覚障害者とのコミニケーション
聴覚障害者は目で見てわかる伝達方法を用いるのが一般的であり、介護者は自分の仕草や表情について注意をする必要があります。
それでは聴覚障害者の方がどのようなコミニケーションツールがあるのか説明していきます。
【筆談】
コミニケーションの内容を紙に書いて情報提供・コミュニケーションする方法。中途聴覚障害者は、手話より筆談が使うことが多い。
【手話】
手の形、動きで視覚的に会話をする方法。
【指文字】
手の形を五十音や数字に対応させ、手話で表現が困難な地名などを表現します。
【読話】
口の動きを見て会話内容を理解する方法。話す方は口の動きを強調する必要があります。
【空書】
文字を空中に書いてコミニケーションを行う方法。大きくゆっくりと書くのがポイントです。
構音障害の方とのコミュニケーションについて
構音障害とは、舌、口腔、口唇などの機能不全で発音がしにくくなることをいいます。
それにより、ろれつが回らない状態になり、発音が不正確または不明瞭になるが、話の内容には問題がない場合も多い。
【構音障害の人への対応】
聞き取った言葉を繰り返し確認しながらコミニケーションを進めます。わからない場合は、わかったふりをせず筆談、五十音表、閉じられた質問を活用します。
言い直しをさせたり、言いたいことを書かせる事はタブーです。
失語症の方とのコミニケーションついて
失語症には2種類あり、「運動性失語症(ブローカ失語)」と「感覚性失語症(ウェルニッケ失語)」があります。それらについて説明していきます。
【運動性失語症(ブローカ失語)】
運動機能に障害があり、声を出してのコミュニケーションが難しい。ただし、言葉の理解は比較的正常である。閉じられた質問や視覚支援が有効的である
【感覚性失語症(ウェルニッケ失語)】
感覚機能に障害があり、話し言葉や書き言葉の理解が困難になります。流暢に話せるが意味内容を伴わないジョルゴンが多い。ジェスチャーや非言語コミュニケーションが有効的です。
認知症の方とのコミュニケーション
認知症になると同じ内容の話を繰り返したり、不可解な言動を取ったりすることがあります。しかし、それを指摘するのではなく話しに耳を傾けて、否定せず話を聞くことが大事です。(受容)
【コミュニケーションの注意点】
認知症の方を説得したり、誤りを指摘したりする事は自尊心を傷つけることになるため注意する必要があります。また、赤ちゃん言葉も良くありません。
【コミュニケーションのポイント】
情報を伝えるときには簡単な言葉を使い短い文章で簡潔に1つずつ伝える必要があります。質問や情報をいくつも伝える事は良くありません。
言語コミュニケーションだけではなく、肩や膝に手を置いたりボディータッチを活用し、非言語コミュニケーションを加えてコミニケーションを取ると良い。
精神状態が不安定な方とのコミニケーション
【うつ状態の方との関わり】
うつ病は、気分と意欲の低下が見られます。そのような状態になったときは他人とのコミニケーションを図ることがしんどいと思うようになり人とのコミニケーションが負担になります。
「頑張れ」などの安易な励ましは禁句であり、気分転換を強制したりする事は逆効果になります。相手のことを受容し、共感することが大切であり、否定することなく安心してもらうのが効果的です。(受容と共感)
☞「受容と共感」については、違うページでもまとめていますので下記を参考にしてください。
≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン39「コミュニケーション技術〜受容と共感〜」≫
【統合失調症の方との関わり】
統合失調症が進行すると幻覚、妄想などが見られ、現実離れした理解できない言動が見られます。妄想を話しているときは、内容が理解できなくても話に耳を傾け否定も肯定もせず話を聞くことが大事です。
まとめ、感想
今回は様々な障害や疾病によってコミニケーションが困難な方とのコミニケーションについてまとめていきました。基本は、相手のことを否定せずに受け止めることが大切です。また、認知症高齢者の方は環境が変わると認知症の進行も進むと言われており、新しく施設入所した認知症高齢者の方には説得して納得させることより、安心させる言葉がけをすることが大事です。
それでは本日も勉強お疲れ様でした。
タグ:コミュニケーション,介護福祉士,失語症,構音障害,精神障害,聴覚障害,視覚障害,認知症
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