令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン41「コミニケーション技術〜報・連・相〜」

どうも。カイゴミライズアカデミーで講師を務めます。河野つなきです。今回は、介護福祉士の試験範囲でもある「コミニケーション技術」についてまとめていきます。またその分野の中からサービスに関わる各チームとの報告と事業所内の連絡や相談などについて解説していきます。試験範囲でもありますが実際の介護現場でも役に立つ知識もありますのでどうぞご参考にしてください。
目次
・報・連・相について
・チームケアについて
・介護記録について
・介護に関する記録の種別について
・介護記録の記入方法について
・ICT化による記録と情報管理
・ケアカンファレンスについて
・まとめ、感想
報・連・相について
報・連・相とは、「報告」「連絡」「相談」の頭文字をとってます。介護職は利用者に関わる様々な専門職の方に対して報・連・相を行わければならない。それらについてまとめていきます。
【報告】
報告は、記録または口頭でおこないます。業務の状況や結果、トラブルが発生した時は上司に報告します。申し送りは事実を客観的、具体的、簡潔に伝える必要があります。
【連絡】
連絡は簡潔に行う必要があります。「5W1H」の内容で連絡します。「5W1H」は「when:いつ」「where:どこで」「who:誰が」「why:なぜ」「what:何を」「how:どのように」の5つの項目にまとめれば良いとされています。
【相談】
業務の悩みはひとりで抱え込まずに上司や同僚に相談し、解決に向けて話し合い「介護の質を高める」必要があります。相談内容は明確にして、自分の考えも用意しておく必要があります。
チームケアについて
介護職は様々な専門職と連携し、利用者の目標達成のためケアを行っていかなければならないとされています。介護職、医師、看護師、理学療法士、介護支援専門員等様々な他職種とチームにおけるケアが必要です。
チームケアについては、違うページでもまとめていますので下記を参考にしていただきたいと思います。
≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン32「介護の基本〜多職種〜」≫
介護記録について
介護における記録には様々な目的があります。それらの目的について説明していきます。
【介護記録の目的】
①サービスの質を向上させる。
②より適切な介護サービスを提供するため。
③事業所内、または、他職種との連携のため情報共有を行う。
④介護サービス提供機関や施設の運営管理のため。
⑤リスクマネジメントの可視化のため。
⑥介護従事者の教育や訓練のため。スーパービジョン。
⑦介護福祉に関する調査や研究のため。
以上が介護記録の目的になります。
※スーパービジョンとは経験の浅い職員に対して熟練の職員(スーパーバイザー)が管理的、教育的、支持的に支援をすることです。
またリスクマネジメントに関しては違うページでより詳しく説明していましたので下記を参考にしてください。
≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン36「介護の基本〜リスクマネジメント〜」≫
介護に関する記録の種別について
【介護記録】
利用者の日々の生活や支援内容、サービス提供時間、特記事項などを記載します。国の基準では、2年の保存義務があります。利用者から開示の請求がある場合は速やかに開示を行う義務があります。
※請求業務に関わる記録なので一般的には5年間保存します。
【事故報告書】
事故の状況や事故の際に取った処置を記録します。また事故後の対応も記録することにより同じ過ちが起こらないように記載する必要があります。2年間の保存義務があります。大きな事故の場合は市町村へ提出することも必要です。
※身体拘束の場合にも2年間の保存義務があります。
【ヒヤリ・ハット】
重大な事故には至らなかったもののヒヤリしたこと、ハッとしたこと。など事故の可能性も考えられる出来事に関しては記録する必要があります。
事故報告書、ヒヤリ・ハットに関しては、違うページでもまとめていますので下記のページを参考にしてください。
≪令和4年度介護福祉士国家試験を介護福祉士が解説をします!レッスン36「介護の基本〜リスクマネジメント〜」≫

介護記録の記入方法について
介護記録の記入方法として「SOAP」が用いられます。SOAPとは、
S:利用者の要望など主観的な情報
O:護者の体験した客観的な情報
A:客観的情報に基づく専門的な判断結果
P:記録をもとにした計画の見直しと新たな計画の作成について
記録の注意点としては、チームズ情報を共有しなければならないため誰が読んでもわかりやすく理解しやすいものでなければなりません。修正する場合は修正液などを使わず二重線を引いて訂正印を押します。また、消えにくいペンで記入する必要があります。記録の保存は鍵のかかる場所に保管する必要があります。
ICT化による記録と情報管理
ICT化とは情報通信技術を使い、データ媒体で情報を保管しやりとりを行うことをいいます。最近は介護に関する記録はICT化が進んでおり、それに伴う補助金なども存在します。それではICT化について説明していきます。
【ICT化のメリットとデメリット】
《メリット》
記録業務の負担軽減、情報共有の効率化、情報検索に対する抽出と分析の迅速化、マルチメディアの活用、データ化により、保管場所の確保が必要ない等
《デメリット》
システムのトラブルにより記録の停止や消失、情報漏洩、ウィルス感染によるトラブル等
【ICT化によるリスク対応】
《バックアップ》
コンピュータの故障やシステムのトラブルにより、データの喪失などが考えられます。必ずUSBやハードディスク等で記録の保存を行っておきます。
《パスワード》
定期的に変更するのが理想的です。他者に推測されないものなど配慮が必要です。
《ウィルス対策》
ウィルス対策のソフトの導入など外部に情報が漏れないよう対策をする必要があります。
《管理者の限定》
記録の修正や管理に関しては特定のものを限定し、消失してしまったり漏洩しないように気をつける必要がある。
ケアカンファレンスについて
ケアカンファレンスとは、介護施設や病院において利用者の意向や希望を踏まえてより良いケアを提供するためにサービスに関わる専門職や利用者、家族などが話し合う会議のことです。意見は平等にする必要があり、様々な見解から専門的知識を集めます。参加者間で意見の不一致があっても、議論して合意点を見出します。
まとめ、感想
記録の保存は、より良いサービスを提供するため。そして、情報共有をするために必ずしも必要になります。またそれだけではなく行政からの指導や監査の時にもしっかりとした記録がなければ返金の対象になる恐れもあります。
サービス種別によって各書類は変わりますが、しっかりと何が必要か調べて、その記録を保存しておく必要があります。介護の仕事はとりあえず作らなければならない書類が多い業界です。また、違う投稿を通してそちらのほうも説明できたらと思います。
本日も勉強お疲れ様でした。
タグ:チームケア,介護福祉士,報告,多職種,情報共有,記録,試験範囲
	
	
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